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まだやってるの!?「首都高羽田線」モノレール横で延々と続く「大工事」はどこまで進んだのか 「丸ごと作り替え」東品川リニューアル事業の現在は

くるまのニュース 2024年7月25日 16時40分

東京モノレールの車窓で真横に見える、首都高羽田線のリニューアル工事現場。長期間に渡って続いている工事ですが、そもそもどういった工事で、現在はいったいどこまで進んだのでしょうか。

■延々と続いている「大規模リニューアル工事」の現在は

 首都高羽田線の東品川・鮫洲工区のリニューアル工事が、現場で最盛期を迎えてきています。
 
 東京モノレールの車窓でも真横に見える工事現場。長期間に渡って続いている工事ですが、そもそもどういった工事で、現在はいったいどこまで進んだのでしょうか。

 大規模な工事が行われているのは、天王洲アイルから鮫洲試験場裏までの1.9kmの区間です。「東品川・鮫洲区間」として、ほぼ一から作り直すようなリニューアル工事となっています。

 この区間は、京浜運河の中に高架橋が抜けていく構造となっています。1964年の東京オリンピックに間に合わせるため、用地取得の不要な運河にルートを取ることとなりました。オリンピックには無事間に合い、羽田空港と都心部とのあいだの貴重なアクセスを担いました。

 それから半世紀が経過し、老朽化が進行。さらに水面からの高さがわずか3mしかなく、海水の影響で腐食なども深刻化しつつありました。そこで丸ごと架け替えることになったのです。

 新しい羽田線の高架橋は、水面から最低でも6m、高いところでは20mの場所もあるなど、現代的な構造に生まれ変わります。

 架け替えといっても、狭い運河の中で、モノレールと挟まれた空間で少しずつ車線を切り替えていく作業となります。2017年にまず、西側に北行き車線の仮線が開通。まずは西に全車線を寄せて、2020年6月からモノレールに近い南行き側で、既設構造物の撤去と新設高架橋の建築がはじまりました。

 さて、現在は、その南行き側の工事が5年目に突入したところです。

 モノレールの車窓からはずっと目の前に仮囲いが見えていましたが、今や立派な高架橋がお披露目となり、まるで高速道路の新路線が開通するかのような雰囲気となっています。

 いっぽう鮫洲工区では、モノレールから見下ろす新築部が、橋桁まで終わって、高欄(フェンス)や防音壁が上に立てられている状況となっています。排水構造物などある程度の準備が整えば、いよいよ舗装工事に入っていくこととなります。

 ネット上でも「だいぶ出来てきたな」「永遠に工事やってる気がしてたけど、気が付いたら完成近くなってる」など、工事大詰めな現場に感慨深げな声が見られます。

 もっとも、今はまず「南行き車線」が完成に近づいただけです。今度は、完成したピカピカの高架に南行き交通を切り替えたあと、その隣の「旧暫定南行き車線」を解体して、そこに新たな「北行き車線」を作る工事へ移っていくこととなります。

 工事全体が完了を迎えるのは「2028年度」予定となっています。

 なお首都高では、半世紀が経過して全体的に老朽化した各路線について、順次リニューアル工事が進められています。同じ羽田線の「大師橋」でも、一時全面通行止めのうえで、橋桁を横にスライドさせて丸ごと入れ替えるという大工事となっています。

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