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意外と簡単!?「アクアライン6車線化」実現なるか 開通から約30年の「大渋滞区間」千葉県が国へ「検討して」熱い要望は実るか

くるまのニュース 2024年7月30日 7時40分

千葉県は2024年6月、国に対して、2025年度を見据えた「国の施策に対する重点提案・要望」を行いました。その中で県は「東京湾アクアライン」を拡幅する「6車線化」にも触れています。

■橋もトンネルも「6車線化」可能か

 千葉県は2024年6月、国に対して、2025年度を見据えた「国の施策に対する重点提案・要望」を行いました。
 
 その中で県は「東京湾アクアライン」を拡幅する「6車線化」にも触れています。

 東京湾アクアラインは、神奈川県川崎市と千葉県木更津市を直結する有料道路で、1997年に開通しました。

 それまで両県は対岸に位置しながら、陸路でぐるりと100km近く大回りするしかなく、気軽に移動できる距離感ではありませんでした。海を一気に超える橋とトンネルにより、房総半島の交通ネットワークは根本から変化することになりました。

 それから30年近くが経過し、アクアラインは朝夕を中心に大渋滞となり、課題となっています。特に土休日の「帰宅ラッシュ」である川崎方面行きは、一般道から木更津料金所へ入るまでの大行列も見られ、本線上もノロノロ運転が続く状況です。

 その解決策として、千葉県は昨年から引き続き「6車線化」を求めています。そもそもそんなことは可能なのでしょうか。

 現在の川崎側「アクアトンネル」は、2本のシールドトンネルで2車線ずつを通しています。これを6車線化しようとすれば、もう1本のトンネルを通せば、合計6車線が確保でき、片側3車線が実現します。

 実は、そのトンネルを通す「余地」は、トンネル北側(木更津方面側の隣)に確保されています。川崎側からトンネルへ入っていく場合は左手に、海ほたる側から川崎方面へ入る場合は右手に、「謎のトンネル入口」があるのがわかります。これが「3本目のトンネル」の準備施設なのです。

 さらに、木更津側「アクアブリッジ」を航空写真で見ると、橋脚がきちんと「拡幅用」に飛び出しているのがわかります。いつか拡幅する際に、橋桁を置けばいいように、準備済みなのです。

 県は要望書のなかで「アクアラインの6車線化など、交通容量の拡充方策について、中長期的な視点から検討すること」としています。

「など」の部分にどんな含みを持たせているのかは不明ですが、第2ルートや8車線以上など、想定以上の構想が浮上する可能性もゼロではありません。実際、横須賀~富津をむすぶ「東京湾口道路」も、沿線自治体による会議が再開されるなど、その機運が高まっています。

 これまで「時間帯別料金」の導入で交通分散させるなど、ソフト面での渋滞対策でしのいできた東京湾アクアライン。さらなる混雑緩和の「抜本対策」として、「新トンネル」整備が具体化するのはいつになるのか、今後の動向に注目です。

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