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660ccの「小さな高級車」って最高! スバル本気の“豪華モデル”は「本革シート」採用! レトロ顔や「4気筒×ス―チャー×4WD」実現した「すごい軽自動車」とは

くるまのニュース 2024年7月31日 17時40分

かつてスバルが1990年代に販売していた軽自動車「ヴィヴィオ」。同車は走りへの熱いこだわりや充実した内外装、派生モデルとグレードの豊富さなど語るべき点が多いユニークな軽自動車でした。

■スバル本気の「軽自動車」が凄い!

 個性的な軽自動車が数多く登場した1990年代において、ひときわ個性的だった一台がスバルの「ヴィヴィオ」でしょう。
 
 一体どのようなモデルだったのか、同車のオーナーや元オーナーの声とともに紹介します。

 ヴィヴィオは、ベーシックな軽自動車「レックス」の後継モデルとして1992年3月に発売。

 お洒落な「レトロ仕様」、本格期な「スポーツ仕様」、さらには屋根の開く「オープン仕様」まで様々な派生モデルを展開したユニークな存在でした。

 スバルらしい軽自動車を求めて「ドライバーズ・ミニ」を開発コンセプトとした同車は、走りにこだわり4輪独立懸架式サスペンションを採用。

 ドライブ時の操作性を重視して運転席側の空間を優先的に確保しており、それゆえセンタートンネルもやや左寄りに設けるという独特の設計となっています。

 ヴィヴィオの特徴の一つがパワーユニットにあり、小排気量の軽自動車でありながら、高性能な直列4気筒エンジンを贅沢にも搭載。

 後述する特定のホットグレードなどにはスーパーチャージャーも組み合わせ、駆動方式はFFと4WDをラインアップし、トランスミッションは5速MTかCVTから選択が可能です。

 そしてヴィヴィオは豊富なグレード展開も大きな特徴でしょう。

 装備の異なる「ex」「es」「em」や価格を抑えた「el」、女性向けの装備を用意した「em-p」、スポーティな「GX」のほか、ホットモデルも「RX-R」やラリーベース車「RX-RA」も用意し、ボディタイプも3ドアおよび5ドアハッチを取り揃えるなど、ユーザーの嗜好に合わせて幅広いモデルから選択できる自由度の高さを備えていました。

 さらに後には、タルガトップ式のオープンモデル「T-TOP」を3000台限定で販売したほか、英国のスポーツシューズブランド「Reebok」とのコラボモデルやJA仲介モデル「リーパル」など、ますますバリエーションを拡大。

 1995年には、丸目のヘッドライトに大型のメッキグリルを装備した派生モデル「ビストロ」も登場します。

 このビストロは、ヨーロッパ製のラグジュアリーカーを彷彿とさせる思わせる上質でクラシカルなデザインが高く評価されました。

 さらにビストロでも本革シートを備えた上級モデルや、ボンネットオーナメントを純正装備した個性派モデルなど、幅広いラインアップを展開。

 当時としては画期的な「外観はレトロ/中身は最新」というアイデアを具現化したことにより、ビストロは通常のヴィヴィオを超える人気を集め、ライバルメーカーからもレトロデザインを採用した様々なモデルが登場する「レトロ風カーブーム」を巻き起こすキッカケとなりました。

 このように個性的な構造や幅広いラインナップ、派生モデルの展開など見どころとなる点の多かったヴィヴィオですが、「軽自動車規格」の変更に伴い1998年に販売終了しました。

※ ※ ※

 このヴィヴィオについてSNSでは、「学生の頃ビストロ・シフォンで大学に通っていました。お洒落でドライブも楽しくて良い思い出しかありません」「当時の営業車がヴィヴィオのMT車でした。運転の楽しさを教えてくれた想い出の一台です」「社会人になって最初に買った新車がRX-R。スーパーチャージャー独特の音と加速感は最高で夜な夜な峠を走り回ってました」「RX-RAでラリーに参戦してました。もし願いが叶うならまた乗ってみたい」など、過去に所有していた元オーナーからの思い出深い投稿が数多く見られます。

 また、「この小さなサイズで4気筒の搭載はグッと来るものがある」「しかも4バルブツインカムに過給器付き。さらにフルタイム4WDだぜ」「軽でもこだわり抜いて作ったスバルは本当に偉い!」「可愛い見た目で甘く見ちゃいけないモデルの筆頭ですね」といった、同車に採用された本格的な構造に惚れ込んだというコメントや、「ヴィヴィオの名前は“VI・VI・O”、つまり660ccに由来するって知ったときお洒落すぎてビビった」などファンならではのマニアックな意見も。

 そのほか、「ヴィヴィオから現行のステラに乗り換えましたが、今はダイハツ車のOEMなのであの頃が懐かしいです」「私は修理部品が出にくくなって現行プレオに乗り換えたけど、本当はヴィヴィオに乗り続けたかった」「スバルにはまたいつかスバリストのハートをつかんで離さない軽自動車を作って欲しいな」と、再びスバル内製の軽自動車に乗りたいという声も少なくなく、今でも根強いファンはこだわり抜いたスバル車を求め続けていることがうかがえます。

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