ホンダは2024年3月に、Hondaウエルカムプラザ青山で新型「スペースハブ」を実車展示しました。“新しいBEV時代のミニバンの原型”と呼ばれる新型スペースハブとは、一体どのようなモデルなのでしょうか。
■ホンダ新型「高級ミニバン」どんなモデル?
ホンダは新たなグローバルEVモデルとして「Honda 0(ゼロ)シリーズ」を展開することを予告していますが、そのシリーズを象徴する先行コンセプトモデルである新型「スペースハブ」を2024年3月にHondaウエルカムプラザ青山で実車展示しました。
新型スペースハブとは一体どのようなモデルなのでしょうか。
Honda 0シリーズは、2026年からグローバル市場への投入を予定しているホンダの新たなグローバルEVシリーズの名称です。
ホンダの理念である「M・M 思想(マン ・マキシマム/メカ・ミニマム思想)」と「操る喜び」、そして「自由な移動の喜び」を開発の目標に取り入れており、新たなEV開発アプローチによって従来の「厚くて重いEV」からの脱却を目指すとしています。
具体的には、「フロア高を抑えた薄いEV専用プラットフォームにより、デザインの可能性を拡張する」「独自技術を生み出し、軽快な走りと電費性能を実現する」「培ってきた知見と知能化技術の進化で、クルマそのものが賢くなるホンダ独自のソフトウェアデファインドモビリティの実現する」の3点を掲げており、このアプローチを“Thin, Light and Wise(薄く、軽く、賢い)”と定めました。
そんなゼロシリーズのコンセプトを具現化した1台となるのが、Hondaウエルカムプラザ青山で展示された新型スペースハブです。
同車は後部ドアがスライド式の「3列シートミニバン」で、広大な後席スペースには対面座席のシートを採用。
ボディサイズは非公開ですが、スマートフォンのアプリを用いて編集部が計測したところ、全長は5mほど、全幅は1.8m以上、全高は1.7m以上といったところで、現在国内販売されているモデルで例えれば全高以外はトヨタ「アルファード」を超える大きさだと言えます。
ユニークなのは車体後部の造形で、まるでパネルバンのように窓が無いスタイルが特徴的。
外観からは閉塞的な車内空間をイメージしますが、車内後部の壁面に外界の景色が投影される仕組みとなっており、実際にはオープンカーのような開放的な空間を実現するとのこと。
また1列目と2列目の間には、着脱式可搬バッテリー「Hondaモバイルパワーパック」が搭載されており、車内の機能や小型モビリティを搭載した際に、それらを動かすバッテリーとして機能します。
この新型スペースハブについてホンダは、“新しいBEV時代のミニバンの原型”と表現。
車名についても、「ユーザーの『やりたい』に即座に応えるフレキシブルな空間を備える新型スペースハブが、人と人、人と社会をつなぐハブとなり、共鳴を生み出すという思いを込めた」と説明しています。
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Honda 0シリーズは、2026年より北米市場を皮切りに、 日本、アジア、欧州といった形で、世界の各地域へと投入されていく予定だといいますが、その第1弾がどのようなモデルになるかは未定です。
また、新型スペースハブについては、あくまでもコンセプトモデルということで、現状では「市販の予定は無い」ということです。