スズキのフィリピン法人は、フィリピン商用車ショーに「EECO」(イーコ)を展示しました。どのようなクルマなのでしょうか。
■スズキ「2人乗りバン」実車公開
スズキのフィリピン法人は2024年7月18日から20日まで、現地で開催された「フィリピン商用車ショー」に「EECO」(イーコ)を出品したことを、公式SNSおよび公式サイト上で発表しました。
イーコは、インドで生産されている小型商用バン。基本設計が古く、主要コンポーネントは、かつて日本で販売されていた「エブリイプラス」(1999年〜、2001年に「エブリイランディ」へと改名、2005年に日本販売終了)のものとほぼ同じです。
エブリイプラス/ランディは、軽自動車から派生した3列シート7人乗りミニバンで、1.3リッターエンジンを搭載していました。
日本での販売が終わった後も、衝突安全基準が比較的寛容な国などでイーコとして展開。リーズナブルな価格と相まって根強い人気があるようです。
イーコのボディサイズは全長3675mm×全幅1475mm×全高1825mm、ホイールベース2350mm。ファミリー向けの3列シート7人乗りのほか、2列シート5人乗り、1列シート2人乗り(商用バン)があります。
今回フィリピンの商用車ショーに登場したイーコは1列シート2人乗りの商用バンタイプです。シート背後にパーテーションが設置され、それより後ろがフラットフロアのラゲッジスペースになっています。
パワートレインは1.2リッターエンジンに5速MTを組み合わせたもので、最高出力81ps・最大トルク104Nmを発生します。
外装は商用車らしく、飾り気は一切ありません。バンパー、サイドミラー、ドアハンドルは素地のままで、ホイールは鉄チンという出で立ちです。内装もシンプルで、空調操作はダイヤル式、キーは昔ながらの金属製のメカニカルキータイプを採用しています。
安全装備として紹介されているのは、デュアルエアバッグとEBD(電子制御制動力配分システム)付きABS程度と必要最小限の構成です。
基本設計が古いゆえに、衝突被害軽減ブレーキをはじめとする安全運転支援システムの類は搭載されていません。
同社は今回の商用車ショーで小型トラックの「キャリイ」、マルチパーパスビークルの「APV」、「エルティガ ハイブリッド」のタクシー仕様なども展示していました。