街中でクルマをよく見ると、マフラーから液体が漏れていたり、クルマが去った後の駐車場に水たまりが出来ていることがあります。あの液体の正体は何者で、漏れることに問題は無いのでしょうか。
■「クルマから漏れ出る液体」の正体は?
運転中に、前方のクルマのマフラーからポタポタと液体が漏れているのを見ることがあります。
また、クルマが去った後の駐車場に水たまりが出来ていることも珍しくありません。
あの「クルマから漏れ出る液体」の正体は何者で、漏れていても大丈夫なのでしょうか。
まず、マフラーから滴り落ちている液体の正体ですが、結論を先に言うと「ただの水」です。
クルマのエンジンはガソリンを燃焼させますが、その際にガソリンに含まれる水素と酸素が結合するため、水蒸気が発生します。
通常、水蒸気は排気ガスと一緒にクルマの外に出るので目に見えませんが、外気温が低いなどの理由で水蒸気が結露すると水になり、マフラーから流れ出るのです。
また、排気ガスに含まれる有害物質を取り除く触媒によって、水が作られることがあります。
この場合も同様に、マフラー内に生じた水が外に流れ出ます。
いずれにもして、ガソリンの燃焼や触媒の働きによって生じた水のため、マフラーから水が滴り落ちていたとしても問題はありません。
では、車体の底から何らかの液体が漏れているケースはどうでしょうか。
最も多く見られるのが「エアコンからの排水」です。
クルマの底部分には、カーエアコンを動かした際に生じる水の排水口があり、ここから水が車外に放出されます。
こちらもマフラーからの水と同じく、ただの水なのでとくに問題はありません。
しかし、車体の底から漏れている液体が油、つまり「オイル」であれば注意が必要です。
例えば、エンジンオイルやミッションオイルが漏れ出て、車体の底から垂れてしまうことがあります。
もし、何らかのオイルだった場合、粘り気があり、オイルの臭いがします。光が当たると虹のようにギラギラと反射するのも特徴です。
またその他にも「冷却水」が漏れ出ることがあります。
これは放熱を行うラジエーターや、冷却水を通すホースが劣化していると発生し、冷却水の量が少なくなるとエンジンの冷却ができなくなってしまいます。
冷却水は一般的に青や緑、ピンクといった色が付いているため、もし色付きの液体が漏れていれば、それは冷却水の可能性が高いでしょう。
そしてオイル、冷却水いずれのケースでも、放置するとエンジンの故障など大きなトラブルに発展してしまいます。
もし漏れ出ているのを確認したら、速やかに点検・修理を行いましょう。
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このように、「クルマから漏れている液体」のうち、とくに車体の下から漏れているものは注意が必要です。
もし、クルマを動かした際に何らかの液体が漏れていれば、そがただの水なのか、それともオイルや冷却水でないかを確認するようにしてください。