高速道路のSA・PAに宿泊できる場所があります。この宿泊施設は「ハイウェイホテル」と呼ばれ、安ければ1泊数千円で宿泊できます。利用している人は、トラックやバスドライバーなどだけでなく、家族旅行や出張などを目的にする人も多く、施設の数も次第に増えてきました。では、具体的にどのような施設なのでしょうか。
■便利でリーズナブルなハイウェイホテルとは
最近SNS上において、高速道路のSAやPAに併設されている「ハイウェイホテル」が話題を集めています。
では、ハイウェイホテルとは一体どのような施設なのでしょうか。
夏を迎え、家族や友人とレジャーに出かける人もいるでしょう。
特にクルマで遠方に行く際は高速道路を利用するケースも多いですが、長距離運転をするドライバーの中には「ハイウェイホテル」に宿泊する人もいます。
このハイウェイホテルに関してはSNS上で「温泉に入れて良い」「24時間営業のお店が連結していて便利」「車中泊よりも快適に過ごせるのが魅力的」といった声が寄せられており、利用者から高い満足度を得ている様子がうかがえました。
では、ハイウェイホテルとは具体的にどのような施設なのでしょうか。
ハイウェイホテルは高速道路のSAやPAに併設され、高速道路を降りることなく利用できる宿泊施設です。
なお2024年8月現在、ハイウェイホテルは全国8箇所にあり、それぞれ次のような宿泊施設となっています。
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1.E-NEXCO LODGE 長者原SA店
宮城県大崎市 東北自動車道 長者原SA(上り線内)
客室数は12室 付近にレストランや売店、ドッグランなどが併設
2.E-NEXCO LODGE 佐野SA店
栃木県佐野市 東北自動車道 佐野SA(上下線内)
客室数は14室 付近にレストランや売店などが併設
3.レストイン時之栖(ときのすみか)
静岡県御殿場市 東名高速道路 EXPASA足柄(上り線内)
ツインルーム10室、シングルルーム24室、バリアフリールーム1室、和室3室の合計38室 付近にレストランやフードコート、ドッグランなどが併設、大浴場・サウナあり
4.レストイン多賀
滋賀県犬上郡多賀町 名神高速道路 EXPASA多賀(下り線内)
シングルルーム5室、ツインルーム(A・B)17室、和室(9畳・8畳・4.5畳)3室、カプセルルーム14室の合計39室 付近にフードコートやコインランドリー、ドッグランなどが併設、大浴場・サウナあり
5.ファーストラウンジ豊田上郷
愛知県豊田市 東名高速道路 豊田上郷SA(下り線内)
シングルルーム(ソファベッド)8室、シングルルーム16室、ツインルーム2室、ファミリールーム2室、エコノミークラス(ソファベッド)2室の合計30室 付近にフードコート、売店などが併設
6.ファミリーロッジ旅籠屋(はたごや) 宮島SA店
広島県廿日市市 山陽自動車道 宮島SA(上り線内)
客室数は14室 付近にレストランや売店などが併設
7.ファミリーロッジ旅籠屋 壇之浦PA店
山口県下関市壇之浦町 関門橋壇之浦PA(下り線内)
客室数は14室 付近にレストラン、売店などが併設
8.ファミリーロッジ旅籠屋 吉野川SA店
徳島県三好郡 徳島自動車道 吉野川SA(上下線・隣接のハイウェイオアシス内)
客室数は14室 付近にレストランや農産物直売所、温泉施設などが併設
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またNEXCO中日本の公式サイトでは、ハイウェイホテルとして定義されていないものの、以下の桜ヶ池クアガーデンも各情報サイトなどでは同様の施設として紹介されています。
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桜ヶ池クアガーデン
富山市南砺市 東海北陸自動車道 城端SA(上下線・隣接のハイウェイオアシス内)
デラックスツイン6室、スタンダードツイン9室、デラックスツイン(畳小上がり付き)1室、エグゼクティブルーム1室の合計17室 付近にレストラン、温泉施設などが併設
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このように施設によって設備は異なるものの、ベッドやテレビ、各種備品があるなど一般的なホテルのようにくつろぐことができます。
さらにSAやPAが併設しているという特性上、周囲の飲食店や温泉施設などを気軽に利用できるのもメリットといえるでしょう。
■1泊3000円で泊まれるどんな場所? 更に嬉しい割引とは
全国各地にあるハイウェイホテルですが、なかでも格安で利用出来る、泊まれると話題となっているのが「レストイン多賀」と「ファーストラウンジ豊田上郷」です。
「レストイン多賀」は、名神高速道路のサービスエリア「EXPASA多賀」内にある施設。
2024年春には男性休憩室を改装しカプセルベッドルームを14床導入し、カプセルベッドルームの料金は6時間以内の休憩が2500円となり、宿泊は5000円です。
さらに「ファーストラウンジ豊田上郷」は、東名高速道路 豊田上郷SA(下り線内)にある施設です。
ここでは、宿泊者に対しソフトドリンク・コーヒーの飲み放題、シャワー・Wi-Fiなどの使い放題のサービスがあります。
さらに「エコノミークラス ソファベッド」を利用する場合は、平日1泊3000円、金・土・祝前日でも3500円とリーズナブルな価格設定です。
このように高速道路を降りずに利用でき、安く利用(宿泊)出来るハイウェイホテルですが、加えてETCの深夜割引を受けられます。
これは午前0時~午前4時の間に対象の高速道路を利用すると通行料金が30%割引となるシステムです。
仮に午前0時より前にハイウェイホテルにチェックインし、午前4時以降にチェックアウトした場合でも割引が適用されます。
そのようなメリットがある一方、ハイウェイホテルは全国でわずか8箇所のみであり、活用できないドライバーが多いことも指摘されています。
また施設の少なさから、ゴールデンウィークや年末年始などの繁忙期にはより一層予約が取りにくくなります。
この問題に対し、SNS上においては「ハイウェイホテルをもっと増やして」「長距離ドライバーのためにハイウェイホテルや銭湯が欲しい」などの要望が聞かれました。
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ハイウェイホテルは高速道路を降りずに宿泊できるほか、周囲にレストランや温泉施設などがあるため長距離ドライバーにとって便利・快適な施設といえます。
繁忙期には予約が取りづらくなるため、利用に際しては早めの予約を検討しましょう。