かつて三菱の中核モデルだった「ランサー」。「もし今、新たに開発したらこんな感じになるのではないでしょうか」という思いで描かれたメーカー非公認の次期型ランサーがネット上で公開されています。どのような仕上がりなのでしょうか。
■三菱「ランサー」復活の可能性とは?
かつて三菱の中核モデルとして名を馳せ、ラリー参戦のベース車にもなった「ランサー」。
「もし今、新たに開発したらこんな感じになるのではないでしょうか」という思いで描かれたメーカー非公認の次期型ランサーがネット上で公開されています。手がけたのはオートモーティブ・バーチャル・チューナーのTheo Throttle氏です。
ランサーは1973年に初代がデビュー。トヨタ「カローラ」クラスの大衆車として歴史を刻む一方で、WRC(世界ラリー選手権)に参戦するための派生モデル「ランサー エボリューション」(通称ランエボ)がカルト的な人気を得ました。
しかし、時代の流れとともにランサーシリーズはフェードアウト。現在、台湾で「グランドランサー」という名のモデルが生産・販売されていますが、血統的にはやや異なり、しかも発売からすでに7年以上が経過していることから、いつ消滅してもおかしくない風前の灯火状態にあります。
今回、Throttle氏がCGで描いた妄想ランサーは、ルノー・日産・三菱アライアンスをフル活用したものとなっています。ベース車は2024年春に日産が中国で世界初披露したPHEV(プラグインハイブリッド車)「エボ コンセプト」です。
エボコンセプトは、流線型のクーペライクな次世代セダン。Throttle氏はエボという名前の繋がりから、このモデルに注目したようです。
フロントマスクはルノー「クリオ」(日本名ルーテシア)のものを移植・加工。少しの調整で三菱の象徴であるダイナミックシールドが表現されています。
一方、テールライトとホイールは2023年夏に三菱がインドネシアで世界初披露したSUV「エクスフォース」のものを移植・加工しています。
エボ コンセプトはドアハンドルが格納式になっていますが、Throttle氏は一般的な固定グリップ式に変更するなど、細部にも手を入れて現実味を持たせています。
三菱は昨年、ルノークリオの兄弟車として「コルト」を欧州で復活させました。セダン需要の先細りが懸念されていますが、アライアンスの活用次第ではランサー復活の道も開けるのではないでしょうか。