アウトドア需要に応える各メーカーがキャンピングカーをリリースするなかで、車内にエレベーターや掘りごたつまで装備されているクルマを発見しました。一体どのようなモデルなのでしょうか。
■まるで動く高級マンションな「ヴィラエディション」とは?
一時の爆発的なブームは落ち着きましたが、以前としてアウトドア人気が高く、キャンピングカーでのオートキャンプを体験してみたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
その時流に乗るべく、自動車メーカーやアフターパーツブランドが、キャンピングカーや、車中泊ができるキットなど、需要に応える商品をリリースしています。
数あるキャンピングカーのなかで、車内にエレベーターや掘りごたつまで装備されている、まるで高級マンションのようなクルマを発見しました。
そのクルマとは、中国の自動車ブランドであるマグナスが手掛けた「ライフホーム V90 ヴィラエディション(以下、ヴィラエディション)」です。
マクサスは中国の5大自動車メーカーの1つである上海汽車(SAIC)のブランドで、MPVやSUVをはじめ、商用バンやピックアップトラックなど多彩なラインナップを展開しています。
さらに、マクサスはキャンピングカーの販売でも有名で、なかでもヴィラエディションは、ラグジュアリーコンセプトを押し出したハイエンドなモデルとして2021年2月にデビューしました。
ボディサイズは全長5990mm×全幅2420mm×全高3081mmと巨体ですが、さらにスマートフォン用のアプリや音声認識によってキャビンを拡張することができ、床面積が65平方メートル(約35畳)まで広くなるのが最大のポイントです。
さらに、2階部分には床面積12.4平方メートル(約7畳)のサンルームも展開することができます。
なお、キャビンやサンルームは駐車時にのみ展開可能です。
キャビン部分には、L字型のソファやベッド、台所にトイレなどが装備されているうえ、全体的にモダンなデザインにまとめられ、まるで高級マンションの一室のような雰囲気を醸し出しています。
透明スクリーンのOLED TVやタッチスクリーンで操作可能なスイッチ類なども配され、最先端のデジタル装備も完備しています。
またキャビン後方にはエレベーターも設置されており、これによって2階のサンルームにアクセスすることが可能です。
サンルームには、5人がゆったりと座れる掘りごたつ式のテーブルが設置されているほか、前方にはバルコニースペースも設けられています。
そして壁には最新の液晶ディスプレイが採用されており、必要に応じて透明度を調整することが可能です。
パワートレインは、最高出力148馬力・最大トルク375Nmの2リッターガソリンターボエンジンに、トランスミッションは6速ATが組み合わされています。
都市部のファミリー向けマンションに匹敵する広さで、従来のキャンピングカーの窮屈なイメージを一新しているヴィラエディションですが、発表当時の価格は268万元(約5469万7000円)と、家一軒分の値段です。
しかし、都市部の新築マンションに移動機能がついたと考えれば、意外とお得かもしれません。