クルマのナンバープレートには、自分の希望する番号を採用できる「希望ナンバー」制度がありますが、人気上位の数字に「358」というものがあります。何を意味しているのでしょうか。
■人気上位に食い込む「謎の数字」とは
クルマのナンバープレートは、自分の付けたい番号を指定して発行してもらうことができます。
誕生日や結婚記念日など、自分にちなんだ特別な数字を付ける人もいます。いっぽうで、社会一般で人気の数字というのもあり、「人気が集中する番号」も存在します。
いったいどのような番号が人気なのでしょうか。
そもそも「希望ナンバー」とは、新車購入時や、名義変更、住所変更などの機会に行うことができます。発行には通常のナンバーよりも時間とお金がかかりますが、年単位で所有する大きな買い物であることから、記念に希望ナンバーを選択する人は少なくありません。
さて、一般社団法人 全国自動車標板協議会は希望番号の「人気ランキング」を地域別に発表していますが、そこからは全国的な人気の傾向が浮かび上がってきます。
とにかく人気なのが、語呂合わせのなかでも特に「2525」(ニコニコ)「1122」(いい夫婦)の2つです。地域別ランキングでは、だいたいこの2つがトップに君臨しています。
また、3ナンバーでは「1」が軒並み上位に。ほかにも「1188」(いい母、いいパパ)や、ラッキーナンバーである「7」「77」などの人気も高くなっています。
ところで、そうした語呂合わせナンバーなどに混じって、軒並み上位に食い込んでくるのが「358」です。
何かの語呂合わせにも見えませんし、国民的に人気の芸能人などとの関連も分かりません。いったいこの「358」とは何を意味しているのでしょうか。
実はこれ、「エンジェルナンバー」と呼ばれることが多く、様々な理由で「幸運をもたらす」とされているのです。
まず風水としては、「3」は金運に強く、「5」は財運や“ご縁”を意味し、「8」は最高の数字となっています。
また縁起の良い数字である背景として、「お釈迦様が仏教の悟りを開いたのが35歳8か月」「仏教が日本に伝わったのが538年」「真言宗を開いた空海の入定が835年」という説もあります。
さらには「江戸幕府の有名将軍、徳川家光・綱吉・吉宗がそれぞれ3代目・5代目・8代目」「西遊記の三蔵法師のお供が沙悟浄・悟空・猪八戒」というような説まであります。
ともかく、そうした説をもとに、テレビや書籍などをとおして、日本人には「358=良い数字」というのが深く刻み込まれることになります。
特にクルマとなると「ビジネス」「安全祈願」など、様々なラッキーを願う人も多いでしょう。そうして、全国的に希望ナンバーでは常にトップクラスとなっているのです。
関連して「3588」「3」「5」「8」「33」「55」「88」なども人気です。
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なお、人気が集中するナンバーは、抽選が行われることがあります。全国統一で抽選対象となっているのは、1・7・8・88・333・555・777・888・1111・3333・5555・7777・8888の13種類。ここでも「358」の人気がうかがえます。
そして、地域独自の抽選対象ナンバーを見ると、「名古屋ナンバー」が唯一、「358」そのものを抽選対象としています。よほど人気があるのでしょう、軽自動車や3ナンバーでは1位、5ナンバーでも2位の人気を占めています。