日産の屋台骨を支える「ノート」はどのような特徴があるのでしょうか。
■日産の「主力コンパクト」なぜ支持される?
日産のラインナップのうち、販売台数トップなのがコンパクトカー「ノート」です。
2024年7月には9000台が登録され、登録車のなかでは5位につけるなど好調ですが、一体どのような特徴があるのでしょうか。
ノートは初代モデルが2005年1月に登場した5ドアコンパクトカーです。爽快な走りやデザイン、燃費性能や使い勝手の良さなどが支持され、登場後から根強い人気を獲得しました。
3世代にわたり、日産のラインナップでは最量販車種として重要なポジションを担っています。
現行型は3代目で2020年12月に発売。新設計のプラットフォーム採用による走行性能の向上に加え、熟成させた運転支援機能「プロパイロット」を搭載し、先進安全性能も向上しています。
パワートレインは全車、1.2リッターガソリンエンジンにモーターを組み合わせる第2世代「e-POWER」を搭載。走行性能と燃費性能をともに高めています。
2024年1月にはマイナーチェンジが実施され、デザインの刷新や機能の向上が図られました。
フロントグリルとヘッドライトが一体化した新フロントデザインに加え、バンパーのボディ同色化、ボディカラーに応じたフロントグリルパネルを装備するなどリフレッシュ。
リア下部にはアシンメトリーな意匠を配したほか、ホイールカバーも幾何学模様の新デザインを採用するなど、エクステリア全体でファッショナブルに仕上げています。
インテリアでは、インパネに水引をモチーフにしたデザインやシート地にランダムストライプを施すなど、伝統を感じさせる要素を取り入れ、モダンなものとしています。
機能面ではLEDヘッドライトを全車標準装備とし、グローブボックスの容量を拡大するなど、利便性を高めています。
ノートの価格(消費税込)は229万9000円から269万600円。比較的安価ながらも個性的なスタイリングや充実した装備などが評価されています。
ラインナップでは通常モデルに加え、多彩なモデルを設定している点もノートの特徴です。
2021年6月には上級モデル「ノートオーラ」が追加設定されており、ノートのマイナーチェンジにともない、こちらもデザインや機能向上などの改良が2024年6月に実施されました。
ノートオーラは、全幅を40mm拡大し、全幅を1735mmとワイド化を図るとともに、専用内外装の採用、パワートレインの出力向上などを図り、クラスを超えた上質さを追求したモデルです。
インテリアの質感の高さはノートオーラ最大の特徴で、シートにツイード調織物と合皮素材を採用。モダンなグレーのレザーシートもオプション設定されています。
インパネにはブラウン・ブラックの木目調パネルを装備したほか、各トリムなどにはツイード調織物を採用し、シフト回りにはダイレクトイルミネーションを装備。
さらに、運転席と助手席のヘッドレストにスピーカーを内蔵させた新開発の「BOSEパーソナルプラスサウンドシステム」も設定するなど、小さな高級車と言っても過言ではない空間に仕上げられました。
ノートオーラの価格(消費税込)は277万9700円から317万1300円です。
さらに、日産モータースポーツ&カスタマイズが手掛ける特別仕様車として、湘南の海をモチーフにプレミアムな雰囲気に仕立てた「AUTECH(オーテック・現行型ではオーラ オーテック)」やSUV風の専用装備をプラスした「AUTECH CROSSOVER(オーテッククロスオーバー)」も用意しています。
加えて、ボディ剛性の強化や専用サスペンションの装備、空力性能を高めたエアロパーツなどで走行性能をアップさせた「ノートオーラ NISMO」も設定。
ベーシックモデルから上級モデル、スポーツモデルなど単一車種としては多彩ともいえる計5タイプもの展開とすることで、ユーザーのライフスタイルやセンスに合わせて選ぶことが可能です。
これにより手軽なモデルを求める若年層のユーザーや、ミニバンを卒業してダウンサイジングを目指す層、あるいは上級車を乗り継いだことなどから、コンパクトカーに高い質感を求めたい層といったように、幅広いユーザーから支持を得ることができています。