日本はたびたび大きな地震に見舞われます。もしクルマを運転中に地震に遭遇した場合、ドライバーはどのように対処すれば良いのでしょうか。
■運転中に地震が発生! どうしたらいい?
2024年8月8日16時43分頃に日向灘を震源とする地震が発生し、宮崎県で最大震度6弱を記録するなど、大きな揺れが観測されました。
日本はたびたび大きな地震に見舞われることがありますが、1995年に発生した「阪神淡路大震災」の際、JAFでは関西本部に地震対策本部を設置し、延べ2100名のロードサービス隊員が1万4134件にのぼる救援活動を行いました。
そうした経験から、JAF兵庫支部ではかつて地震時の対処法を発表。クルマを運転しているときに地震が起こった場合、どのような行動をとるべきなのでしょうか。
JAF兵庫支部は“3つの大事な行動”があるといい、それは「道路の左側にクルマを停止」「揺れがおさまるまで車内で待機」「クルマのキーはつけたまま避難」です。
クルマの運転中は地震が発生したことに気づきにくいのですが、周囲を走るクルマの状況を確認しつつ、ハザードランプを点灯させるなどして注意を促します。
その後、できるだけ安全に道路の左側にクルマを寄せて停止。停止後に慌てて外に飛び出すと危険なので、揺れがおさまるまで車内で待機し、情報を収集しましょう。
スマートフォンやクルマに搭載されるラジオ・テレビなどで地震や道路交通に関する情報を収集し、状況に応じて適切な行動を取れるように準備することが大切です。
また、状況により、クルマをその場に置いて避難することもあるでしょう。その場合は、可能なかぎり道路外の場所にクルマを移動させるのが理想的です。
とはいえ、やむを得ず道路上に置いて避難しなければならないことがあるかもしれません。そんなときは道路の左側にできるだけ寄せておくようにしましょう。
クルマを置いて逃げる際は、エンジンを止めてサイドブレーキをかけ、カギはクルマにつけたままにします。スマートキーの場合は、カギを車内の目立つ場所に置くと良いでしょう。
カギを車内に残したまま非難するのは不安かもしれませんが、これは、緊急車両や救援車両の通行の妨げになる場合などに、速やかに移動させる必要があるための対応であることを覚えておきましょう。
できる限り左に寄せておくのも同じ理由で、緊急車両が通れるようにするためです。
ただし、この時、スマートキーに内蔵されている補助キーは取り外して自分で管理してください。
また、クルマから離れるときは、窓を閉め、ドアロックしないで避難しましょう。
JAF兵庫支部が地震時の対応を発表した際「震災を知らない世代のドライバーが増えてきたため、運転中に地震が起きたときの注意点をまとめました」と説明していました。
災害はいつ起きるかわかりませんし、直接的な地震による被害以外にも、地震による津波や火災などの二次被害にも注意が必要です。
普段から災害時の対策について再確認しておき、いざというときに落ち着いて行動できるようにしましょう。
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なお、トヨタやホンダは、宮崎県で地震が発生したことにともない、現地でどの道が通れるのかという情報を公開しています。