トヨタ米国法人は、ピックアップトラックの新型「タンドラ」(2025年モデル)を発表しました。どのような点が改良されたのでしょうか。
■「バハレース」に着想を得た新パッケージ登場
トヨタの北米法人は2024年8月13日(現地時間)、新型「タンドラ」(2024年モデル)を発表しました。
タンドラは1999年に登場したフルサイズピックアップです。主に北米や豪州など、海外市場で展開されています。フルサイズSUV「セコイア」とはプラットフォームを共有しており、トヨタ車のなかでも大型サイズのモデルとなっています。
現行型は3代目で2021年に登場しました。15年ぶりの全面刷新となった現行型はフレーム構造を一新。プラットフォームには「TNGA GA-F」を採用したほか、リアサスペンションをマルチリンク式とし、けん引性能とハンドリング性能、乗り心地を向上。
パワートレインは、3.5リッターV型6気筒ツインターボ「i-FORCE」エンジンと、同エンジンにモーターを組み合わせるハイブリッド「i-FORCE MAX」を用意。
トランスミッションは10速ATで、駆動方式はFR(後輪駆動)と「マルチテレインセレクト」搭載の4WDを用意しています。
ボディサイズは全長5933-6414mm×全幅2037-2073mm×全高1969-1981mm、ホイールベースは3700-4180mmです。
エクステリアは大型のハニカムグリルやくさび形のヘッドライト、大きく張り出した前後フェンダーを備え、筋肉質でタフな印象を表現。上級グレードではグリルやドアミラーカバー、サイドモールなどにメッキ加飾を取り入れることで存在感を高めています。
インテリアは水平基調のインパネに14インチの大型タッチディスプレイを設けたほか、一部グレードではウッドパネルやステッチを施したレザーを用いるなど、高い質感に仕立てています。
そのほか、先進運転支援「トヨタ セーフティ センス 2.5」や、けん引に対応したパノラミックビューモニターを設定するなど、安全性能も向上しています。
今回登場した2025年モデルでは機能向上のほか、新たに「TRDラリーパッケージ」が設定されました。
TRDラリーパッケージは砂漠を疾走する「バハ1000」レースに出場する車両をモチーフにしており、象徴的なレッド、オレンジ、イエローのアクセントを施しています。
エクステリアでは専用センターキャップ付きの18インチTRDオフロードホイールにオールテレインタイヤ、ビルシュタイン製ショックアブソーバー、専用スキッドプレートを装備し、走破性と堅牢性を高めました。
インテリアもシートやインパネに3色のアクセントをあしらったほか、「SoftTex」素材を用いることで、質感の向上と特別感を演出しています。
このほか、機能装備では多機能マッサージ機能付きシートを上級グレードに新設定。インフォテインメントディスプレイで上半身、下半身それぞれを調整でき、駐車中・走行中いずれも使用することが可能です。
また、ニーリフト付きのパワーテールゲートやWi-Fiトレーラーカメラも新たに設定し、利便性と安全性能を向上しました。
なお価格は発売次期が近づくにつれて発表されると見られます。