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「雨の日に洗車」なぜ勧める? 「雨で汚れは落ちないの?」 ガソリンスタンドで推奨する理由とは

くるまのニュース 2024年8月22日 9時10分

クルマが汚れている場合、「雨が降れば落ちるだろう」と考える人もいるかもしれません。しかし、ガソリンスタンドでは「雨の日洗車」として、あえて雨の日にオトクに洗車が出来るサービスを勧めています。雨の日の洗車は無駄ではないのでしょうか。

■なぜ「雨の日に洗車」をガソリンスタンドは勧めるのか?

 ガソリンスタンドでは、「雨の日は洗車がオトク!」や「雨の日洗車キャンペーン」という謳い文句で洗車を勧めてくることがあります。
 
 一般的にはなんとなく「雨がクルマの汚れを洗い流してくれる」というイメージもありますが、なぜ雨の日に洗車を勧めているのでしょうか。

 クルマの洗車に関して、こだわる人であれば自ら手洗い洗車をすることもあり、洗車グッズも豊富に展開されています。

 一方で洗車を面倒だと感じる人は洗車機を利用することもあり、洗車料金がやすいガソリンスタンドなどでは洗車待ちの列が出来ることも。

 またガソリンスタンドでは雨の日に洗車を勧めてくることがあります。

 前述のように「雨水が汚れを洗い流してくれるので洗車は必要ない」とイメージするのが一般的です。

 では、なぜガソリンスタンドなどでは雨の日に洗車を勧めるのでしょうか。

 クルマには、ボディの塗装以外にコーティングやワックスなどが施工されていますが、新車から年数が経つと徐々に効果が薄れてきてホコリやごみが付着していきます。

 なおホコリやゴミなどは放置すると酸化して塗装面が侵食される原因となる他、虫の死骸にはタンパク質やリン酸が含まれており、塗装面に悪影響を及ぼし「酸化クレーター」と呼ばれる凸凹が生じることも。
 
 さらに酸性雨によりボディの状態は悪化する傾向にあるうえに、雨には大気中のチリやゴミといった汚れが含まれており、放置した場合には水垢やウォータースポットになります。

 このように洗車をしないとボディに与えるダメージが蓄積される他、「汚れを落とす」イメージの雨自体もボディには悪影響があることがわかります。

 こうしたボディの状況について、洗車専門店の担当者は次のように話しています。

「1、2か月程度の頻度で洗車をおこなっていただくことを基本的におすすめしています。

 クルマのボディは雨にあたることで傷がつきやすい状態になるため『雨で汚れが落ちるだろう』と洗車を怠っていると、埃などのごみの付着や雨自体による悪影響でボディの状態の悪化に繋がります」

 このようにボディの状態を保つには適度な洗車が望ましいようです。

 では、なぜガソリンスタンドなどでは雨の日に洗車を勧めるのでしょうか。関西圏のガソリンスタンドのスタッフはその理由を次のように話しています。

「雨の日に洗車をお勧めする理由として、『汚れを落としやすい』『拭き上げ/吹き残しの心配がいらない』という理由があります。

 晴天の場合、まず付着している汚れを水である程度落としますが、雨天であればある程度は落ちています。

 また拭き上げの場合でも晴天であれば、水垢を避けるためすぐに拭かなければならないですが、雨天であれば洗車による水垢の心配はありません。

 このように『洗車時間を短縮出来る』ということが挙げられます」

 また作業面以外にガソリンスタンドの来店促進の面もあると言い、前出のスタッフは次のように続けます。

「雨の日に洗車を勧める背景には、そもそも雨天では給油するお客様が減ります。

 そうした来店者の減少の対策として『雨の日洗車回数券』など雨の日限定でリピートして頂けるようなサービスも存在します」

 このように雨の日に洗車を勧める理由には、洗車作業の効率化とガソリンスタンドの販促ということが背景にあるようです。

※ ※ ※

 また雨の日に洗車ができない場合や、そもそもの雨対策として、あらかじめボディにコーティングをしておくことや、カバーをかけておくといったことも挙げられます。

 少しでも愛車の状態を良い状態で保ちたい場合には、自分にあった対策を試して見ましょう。

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