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LEG3でまたもやプラドにトラブル発生!? クラス1位とフレックスチームの差はどうなった? 【AXCR2024レポート Vol.6】

くるまのニュース 2024年8月15日 15時40分

世界一過酷と言われるラリー競技、アジアクロスカントリーラリー(通称AXCR)の本番が8月12日(月)から始まりました。5年ぶりの参戦となるランドクルーザー専門店「FLEX」のチーム「FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYOTIRES」の戦いを追いかけます。

■LEG3はホアヒン/チャアムを走る合計361kmで競技をおこなう

 アジアクロスカントリーラリー(通称AXCR)の本番開始から3日目となるLEG3は、ホアヒン/チャアムからホアヒン/チャアムを移動する168kmに及ぶSS3と、193kmのリエゾンが続く長距離のコースです。ただしHQ(ヘッドクォーター、ラリー本部のこと)が移動しないので、選手、クルーともに小休止できる可能性が大きいLEGでもあります。

 しかし、LEG3でもチームを揺さぶるトラブルが発生しました。LEG2の前半で破損した車両のリアダンパーは当日の深夜に交換され、翌日には再び元の状態で走行できるよう修復されましたが、LEG3のコース途中で新たなメカニカルトラブルが発生します。LEG3の走行中に車両の動きに違和感を覚えた川畑選手とデイチャポン選手は、安全を最優先し、一時的に車両を停止させてコンディションの確認を行いました。

 その結果、またしてもリアのサスペンション周りに不具合が発生したことが判明しました。競技中だったためスロー走行でなんとか走り、やっとの思いでサービスポイントまでたどりつきました。不具合の原因は、リアサスペンションのダンパー下部をホーシングに取り付ける、ステー部分の破損(脱落)です。

 サービスポイントで応急処置を施すことでなんとか再スタートを切ることができましたが、このタイムロスが大きく響いた結果、われわれのチームは再び大幅に順位を下げる結果になってしまいます。

AXCRでは車両が水没することは当たり前 フレックスチームも決してひとごとではない

 しかしLEG3 SS4もコース上で迷うクルマが続出します。われわれのチームはクラス1位のクルマに対して1.5hのディレイで追いかけている状態になりました。

 LEG3 SS4を完走したあと、FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYOTIRES 127号車はサスペンションのトラブルを根本的に解決するため、リアのサスペンション周りをホーシングごとASSY(まるごと)交換することを決めました。

 LEG3 SS4の夜には、中央自動車大学校の学生とフレックスメカニックの手によってサスペンション周りのASSY交換がおこなわれました。これによって車両の走行性能を元の状態まで回復させる事ができ、LEG4以降のラリー後半戦に向けてさらに戦っていくことが可能になりました。

 この修復にはドライバーの川畑選手とコ・ドラのデイチャポン選手も安堵の表情を見せ、「これで本来の走りを取り戻すことができる」と笑顔で語っていました。アジアクロスカントリーラリーの完走を実現するため、そして可能な限り順位を上げるためのドラマがさらに続きます。

ここからどう巻き返していけるか!? マシンの性能とチームの対応力が試される正念場だ

 翌日、8月15日のLEG4では、アジアクロスカントリーラリーでは珍しいロックセクション(岩場のコース)やヒルクライムが含まれるコースレイアウトが待ち受けています。

 この過酷なセクションでは、ローレンジギアの使用や後付けのウインチを使うことも想定されていますが、チームにとってこの過酷なセクションをうまく攻略できれば大幅なペースアップも望めます。このような難関コースを乗り越えるためには、万全な車両の状態とクルーの対応力が重要になってきます。

 LEG4となる8月15日もチャレンジングな1日になるでしょう。FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYOTIRES 127号車の応援をよろしくお願いします。

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