多くのレトロ風モデルを手掛けてきた光岡が販売する「リューギEX」とは一体どのようなクルマなのでしょうか。
■“匠の手作り”新型「小さな高級車」とは
最新の車種を“旧車テイスト”にするレトロ風なカスタムカーは今でも根強い人気を誇りますが、その分野において大きな存在となっているのが数多くのレトロ風モデルを展開してきた光岡です。
そんな光岡が現在ラインナップする「リューギEX」もまた、今や貴重なコンパクトセダン/ワゴンということも相まって、非常に魅力的なモデルとなっています。
リューギEXは、トヨタのセダン「カローラアクシオ」の新車をベースに光岡が独自にカスタムし、別車種としたモデル。
またセダンタイプのリューギEXとは別に、トヨタ「カローラフィールダー」をベースに採用したステーションワゴンの「リューギワゴンEX」も、おなじく光岡から販売されています。
そんなリューギEXは2014年に初登場。
当時は日本語の“流儀”をモチーフとした「リューギ」という車名で販売されていましたが、2019年にベース車であるカローラアクシオが法人向けの「EXシリーズ」に整理されたため、現在のリューギEXへと名称変更しました。
また2024年4月4日には一部改良が施され、新モデルとして常に進化を続けています。
リューギEXのボディサイズは、全長4510mm×全幅1695mm×全高1460mm。リューギワゴンEXのボディサイズは全長4510mm×全幅1695mm×全高1475mmで、ホイールベースはどちらも共通して2600mmです。
このように、わずかに全高がリューギワゴンEXのほうが高いものの、昔ながらのベーシックなシルエットかつコンパクトなセダン/ワゴンとして、今や貴重な存在となっています。
そのエクステリアは、先述のように、まるで昔のクルマが蘇ったような極めてクラシカルな外観が特徴です。
フロントマスクには、どこか最高級車「ロールス・ロイス」を想わせる縦長の大型グリルや丸目二灯のヘッドライトを採用。
前方に向かって真っ直ぐに伸びた分厚いボンネットは、コンパクトなボディサイズ以上の存在感を漂わせます。
またリアには、イメージソースとした旧車に多く見られる縦型の細いテールレンズを装着。
このライトはダイハツの軽自動車「ジーノ」のものが流用されています。
このように、光岡の職人の手作業によって見事にレトロ風へと仕立て直された同車は、ベースとなるカローラアクシオとカローラフィールダーのボディラインが水平基調だからこそ成せる、匠の技と言えるでしょう。
その反面、インテリアはベース車のカローラアクシオ、カローラフィールダーと大きな違いはなく、使い勝手の良い現代的なデザインとなっています。
パワートレインには全車1.5リッターの直列4気筒エンジンを搭載し、ガソリン車にくわえてハイブリッドシステムを搭載したグレードも用意。
またトランスミッションはCVTや電気式無段変速機(ハイブリッド車)だけでなく、ガソリン車には5速MTも選択可能です。
そして駆動方式は2WDを基本とし、ガソリン車のCVTでは4WDも用意されます。
先進安全装備として、プリクラッシュセーフティを筆頭としたトヨタセーフティセンスを標準装備。
またボディカラーは、それぞれ標準で4色、オプションで30色から選択が可能です。
車両価格(消費税込)は、リューギEXが307万4500円から385万5500円、リューギワゴンEXが330万8800円から413万4900円となっています。