多摩丘陵のニュータウンエリアに、調布方面から相模原方面へ貫通していく、4車線道路が実現しようとしています。長らく側道だけでしたが、本線も整備が進みはじめた「南多摩尾根幹線」に、ネット上でも反響が集まっています。
■多摩ニュータウンの「重要幹線」
多摩丘陵のニュータウンエリアに、調布方面から相模原方面へ貫通していく、4車線道路が実現しようとしています。
いよいよ側道だけでなく、本線も整備が進む「南多摩尾根幹線」に、ネット上でも反響が集まっています。
完成すればどう便利になるのでしょうか。またどういった声があるのでしょうか。
「南多摩尾根幹線」は、東京中部の南北軸「伏見通り」「武蔵境通り」「鶴川街道」の延長線上として、稲城市から若葉台を経由し、唐木田からさらに南下して、町田街道まで繋がっています。
今は大部分で側道だけしか開通しておらず、実質的に片側1車線で、渋滞が激しくなっています。さらに、若葉台公園の区間では完全に未開通で、生活道路を縫って抜けていく必要があります。
ここに4車線の本線道路が開通すれば、パンク状態だった現在の側道からは、交通容量が大幅に改善されることとなります。また混雑の目立つ鎌倉街道との交点「多摩卸売市場前」交差点は立体化され、信号待ちが無くなります。
また、接続先の町田街道も、4車線化が未完成の狭い道路で、交通集中で激しい渋滞が課題です。そのため、町田街道からさらに約450m南下し、県道「相模原立川線」に直結させて、国道16号まで抜けられるようにする事業も同時に進められています。
気になる工事進捗ですが、2020年に西側区間が、2021年に東側区間が事業化し、各工区で少しずつ擁壁や橋脚工事が始まっています。都市計画幅が確保されている敷地で中央部に本線を通すため、今回は用地取得がほぼ不要となっています。
側道すらつながっていない若葉台公園地区でも、長さ約1.8kmに及ぶ「稲城多摩トンネル」で、2025年の掘削開始に向けた準備が進められています。
鎌倉街道を立体交差する「南野陸橋」も、すでに橋脚が姿を現しています。
町田街道から南下する延伸区間は、まだ用地取得の段階。都県境には境川が流れており、橋梁工事も必要になってきます。事業期間は今のところ2027年度までとなっています。
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着実に完成に向けて工事が進む「南多摩尾根幹線」に対し、ネット上では「マジほんまに早よ開通してほしい」「あれ、側道だったのか。真ん中が土手になってて変な道路って思ってた」「住民運動があってなかなか進まなかったんだよね」「俺たちはずっと側道を走らされている。どうなってんの?」など、さまざまな声が上がっています。
なかには「いっそのこと6車線化して」「せっかく用地があるのに、他の交差点も立体交差にしないの?」といった意見も見られました。
東京都内の進行中の道路事業ではトップレベルの規模になる南多摩尾根幹線、今後の工事の進捗に注目です。