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ホンダの名車「Z」が復活! “丸目二灯”と「水中メガネ」採用で、新しいのに懐かしい!「レトロ×スペシャリティ」実現した復刻モデルとは

くるまのニュース 2024年8月30日 21時10分

ホンダアクセスは、「東京オートサロン2018」で、名車「Z」の復刻版といえるコンセプトモデルを出展しました。一体どのようなクルマだったのでしょうか。

■復活したホンダ「Z」ってどんなクルマ?

 ホンダアクセスは、かつて2018年に開催された「東京オートサロン2018」で、「Re:Z(アールイーゼット)」というスポーティなコンセプトモデルを出展しました。
 
「レトロさ」と「新しさ」を持ち合わせたこのRe:Zとは、一体どのようなクルマだったのでしょうか。

 ホンダアクセスは、ホンダ車専用の純正アクセサリーを開発する会社。

 Re:Zは、同社の提案する豊かなカーライフを体現した、2シーターのハッチバックです。

 ベースとなっているのは、2010年に発売されたホンダ「CR-Z」で、さらにRe:Zの開発でヒントとしたのは「Z」という、1970年にホンダから登場したユニークな軽自動車でした。

 まずベースのCR-Zは、ハイブリッドエンジンを搭載するコンパクトクーペスポーツカーと定義されたモデルです。

 地球環境に配慮したハイブリッドカーでありながら、スポーツカーとしての走りの楽しさを両立させたことが高く評価され、第31回日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。

 そしてZの初代モデルは、クーペスタイルを目指した個性的なデザインの軽自動車として登場し、特徴的な後部のガラスハッチが「水中メガネ」の愛称で多くのユーザーに親しまれました。

 そんなZに強い憧れを持っていたのが、Re:Zの開発デザイナーです。

 しかし70年代のクルマとなると古さもあり、現実的に所有するのはなかなか難しいもの。

「なんとか現代のクルマでZを復活させたい」という思いから、CR-Zの高性能とZのデザインを組み合わせ、新たなモデルとしてRe:Zを生み出したといいます。

 しかしベース車はCR-Zではあるものの、実はこだわった部分は走行性能ではなく、夫婦2人暮らしで日常生活を送るのに困らないぐらいの積載性でした。

 Re:Zのコンセプトは「はじめての・ひさびさのデートカー」とし、好きな人とのんびり使うカーライフをイメージしたもの。

 正確なスペックは公開されていませんが、参考までにベース車であるCR-Zのボディサイズは、全長4105mm×全幅1740mm×全高1395mm、ホイールベースは2435mm。

 このCR-Zのボディ前後を大幅にカスタムしたことで、Re:ZのリアにはZで親しまれていた“水中メガネ”を彷彿とさせるリアウィンドウが再現されました。

 また、ホンダアクセスが開発しているだけあって、様々な純正部品を有効活用しているのもRe:Zの特徴です。

 たとえばテールランプは「モビリオスパイク」の前期モデルから、ヘッドライトとフロントグリルのエンブレム(90度回転して装着)は「N-ONE」から、LEDフォグランプは当時現行モデルだった「アコード」から流用。

 インテリアも、ステアリングホイールを3代目「ステップワゴン」から、インパネのエアコン吹き出し口をN-ONEから、チェック柄のシート表皮にいたってはなんと2輪の「モンキー」50周年記念モデルから流用しています。

 くわえてドアミラーはイタリアのビタローニ社製、メーターはアメリカのオートメーターブランドを採用するなど、純正部品以外の箇所にもこだわりを感じられる点は、見逃してはいけない同車の魅力です。

 パワートレインは、IMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)と、1.5リッターi-VTECエンジンを組み合わせ、エンジンは最大出力120馬力・最大トルク145Nm、モーターは最大出力20馬力・最大トルク78Nmを発揮します。

 ボディカラーは、グリントウェーブブルーメタリックの1色のみとなっており、実はこのカラーはバイクの「スーパーカブ110」などに使われている、本来2輪用のものでした。

※ ※ ※

 Re:Zの車名に含まれる“Re”には、「リラックス」「リノベーション」「リユース」「リバイバル」の4つの意味が込められたもの。

 あえて2018年当時には新車販売が終了していたCR-Zをベース車に選ぶことには、「中古車を仕立て直して愛着を持って乗ってほしい」という思いも込められていました。

 また、クルマの選びかたの中には、大型のラゲッジスペースを用意するような積載性を重視したクルマばかりでなく、2人暮らしでちょうどいい選択肢もある、というメッセージも伝わってくるRe:Z。

 同車は残念ながら市販には至りませんでしたが、Re:Zの登場は、Zを想わせるレトロカーの魅力を若い世代に伝える良い機会となりました。

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