コンセプトカーが先行公開されたホンダ新型「プレリュード」ですが、“タイプR”のレンダリング(イメージCG)が話題となっています。実現する可能性はあるのでしょうか。
■「デートカー」の代名詞だけど……スポーツモデルの可能性も!?
2023年10月の第1回「ジャパンモビリティショー2023(JMS2023)」で公開されたホンダの新型「プレリュード コンセプト」。
近い将来の市販化予定も公言されるなか、スポーツモデル“タイプR”のレンダリング(イメージCG)が話題となっています。
1980年代から1990年代にかけては、2ドアクーペが全盛期の時代でした。その中で「デートカー」という言葉も生まれ、クーペは“モテ車”の象徴のような存在となっていました。
日産であれば「シルビア」、トヨタであれば「ソアラ」がデートカーといわれています。
2023年10月から11月にかけて開催されたJMS2023で、とあるデートカーが復活し話題となりました。
それがプレリュード コンセプトです。
「プレリュード」は、1978年から2001年まで5世代にわたりホンダが生産していたクーペモデル。
中でも1987年から1991年まで生産された3代目が、デートカーの代表選手のような存在として現在に語り継がれています。
初代からクーペスタイルを通してきたプレリュードですが、2代目以降は決定的な特徴を手に入れます。
それは低くデザインされたエンジンフードです。
フロントエンジン+前輪駆動のFF方式を採用していたプレリュード。FF車は、パワートレインと駆動系統が全て車体のフロントにあるため、ともすればフロントに重心がかたよったデザインになりがちです。
しかしプレリュードは、エンジンフードの全高を低く抑えることに成功しました。
2代目・3代目は折りたたみ式のリトラクタブルヘッドライトを採用していたため、その低さが際立ち、フロントからリアまで自然なラインを描いたスポーティなクーペスタイルを獲得することができたのです。
4代目以降はリトラクタブルヘッドライトが廃止されたものの、その特徴は受け継がれました。
ちなみにいまのところ最終モデルとなっている5代目のスペックは、ボディサイズが全長4520mm×全幅1750mm×全高1315mmで、ホイールベース2585mm、車重1310kgというもの。
エンジンは2.2リッターの直列4気筒DOHCで、最高出力162kW(220PS)/7200rpm・最大トルク221Nm(22.5kgm)/6500rpmとなっています。
オシャレなデートカーとして名をはせたプレリュードですが、いっぽうでスポーティな性能も兼ね備えていたのです。
■スポーツモデルは「タイプR」それとも「RS」!?
JMS2023で復活した「6代目」“新型”プレリュードの詳細は非公表ですが、流麗な2ドアクーペボディが受け継がれていました。
フロントフェイスは4代目を彷彿とさせるデザインで、モデルの系譜を想起させます。
もし発売が実現するとなれば、気になるのはグレード展開です。
新型プレリュードにスポーツグレードが展開されるなら、何を冠するのでしょうか。
その想像を膨らませ、新型「プレリュード“タイプR”」のレンダリングが、カーデザイナーのTheo throttle氏によって制作され、話題となっています。
現行型の「シビック タイプR」(FL5型)のデザインテイストを参考にしていますが、違和感を覚える人は少ないでしょう。
フロントのエアダクトやエンジンフードのダクトは、「VTECターボ」エンジンを意識してのものとわかります。
ブラックの鍛造ホイールとレッドのキャリパーもタイプRらしいアイコンで、車内にはレッドのバケットシートも備えられています。
リアは大型のウイングがそびえ立ち、シビックと同様の3本出しのマフラーがパワーを感じさせます。
まるでホンダ公式のようにまとまりがよく、ワザの細かさとホンダへの愛が感じ取れるレンダリングといえるでしょう。
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新型プレリュードとしての発売時期がまだ不明な以上、タイプRが設定されるかどうかもわかりません。
ただ5代目には5速のマニュアルトランスミッションを備えたスポーツグレード「タイプS」が設定されていた事実があります。
さらに現行型のシビックには、6速のマニュアルトランスミッションを備えたスポーティグレード「RS」の追加が決定しており、ホンダはいまもこうしたスポーツ路線を忘れてはいないことは明らかです。
タイプRならずとも「プレリュードRS」誕生の可能性はあるでしょう。