ホンダがかつて販売した「乗る人のアイデアによって、用途の範囲が無限に拡がるクルマ」とはどのようなモデルなのでしょうか。
■これホンダが売ってたの? 「バモスホンダ」とは
最近のホンダは「フリード」や「ZR-V」というモデルの他に「シビックRS」など多岐にわたるモデルをラインナップ。
そんなホンダですが、かつて屋根ナシ、ドアなしのモデルを販売していました。
その驚きのモデルの名は「バモスホンダ」。
1970年に誕生したバモスホンダのコンセプトは「乗る人のアイデアによって、用途の範囲が無限に拡がるクルマ」でした。
ボディタイプは、全3タイプ(2人乗り/4人乗り/4人乗りフル幌)を設定。フロントにはスペアタイヤを装着するなどが特徴でした。
バモスホンダのボディサイズは全長2995mm×全幅1295mm×全高1655mm。
なおベース車はオープンボディかつドアパネルが無い仕様でドアの代わりにバーを装着しています。
そうしたことから雨対策として、キャンバス製防水シート生地や防水タイプのメーターを採用。
さらに、フロアは水洗いでき、幌を外した状態で不意に雨が降っても慌てずに済むようになっていました。
なお荷台を有するためバモスホンダも軽トラックに区分されていました。
搭載されるパワートレインは、360cc空冷直列2気筒に4速MTを組み合わせミッドシップ。
なお見た目からオフロード走行ができそうな印象もありますが、悪路走破性は高くなかったといいます。
このようにいまのホンダからは考えられないような奇抜なモデルだったバモスホンダですが販売面では苦戦を強いられたようです。
その結果として1970年から1973年の3年間しか発売されませんでした。
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なお現在でも「屋根なし・ドアナシ」のモデルをホンダは展開しています。
それは「CES 2018」でお披露目された自律型作業車両「Honda AWV(Autonomous Work Vehicle)」。
見た目はホンダ「ホンダe」のような丸目ヘッドライトを装着しつつ、ボディ後方の荷台はホンダ「アクティトラック」を流用していると見られ、リア周りはほぼ同じでした。
なおHonda AWVが登場した際にはユーザーから「360ccの頃のバモスの現代版か」、「ホンダのAWVが初代バモスホンダを彷彿とさせる」という声がありました。
なお前述のバモスホンダは、現在でも中古車試乗で数台の個体は流通しているようです。