ホンダの5ドアスポーティハッチバック「シビック」に「RS」が追加されます。一体どのような特徴があるのでしょうか。
■シビックに「RS」追加! どんなモデル?
2024年秋にマイナーモデルチェンジを予定しているホンダ「シビック」。
今回の改良ではフロントフェイスをより端正なデザインに変更するとともに、より軽快かつ、意のままに操る喜びの提供を目指した「RS」が新たに設定されることが発表されています。
シビックのスポーツモデルとしては、圧倒的なパフォーマンスを誇る「タイプR」が知られるところですが、タイプRは歴代モデルを含め、“本籍はサーキット”と言われるほどハードな味付けとなっているため、普段乗りではやや疲れてしまう人もいるほど。
一方、新設定のRSはレーシングスポーツではなく「ロードセイリング」。つまりあたかも道路を“帆走”するような、ゆとりある快適な走りを実現することを念頭に置いたもの。
街乗りやワインディングでの走りが最も楽しくなるような味付けとなっており、実はタイプRとは似て非なるキャラクターを持っているのです。
そのため、エンジンはハイパフォーマンスな2リッターターボを搭載するタイプRに対し、RSはベースモデルと同じく1.5リッターターボを搭載。
一方で組み合わされるトランスミッションや足回り、ブレーキなどをRS専用チューニングとすることで、街乗りで楽しく走れるモデルに仕上げているというワケです。
もともと、シビックの通常モデルにも6速MTの設定はありましたが、RSではMTのみとし、「シングルマス軽量フライホイール」を採用することで、アクセルのオン・オフに対するエンジンのレスポンスを向上。
さらにタイプRに採用されている「レブマッチシステム」を搭載することで、誰でもスパッと決まるシフトチェンジを楽しむことができるようになりました(レブマッチシステムはオフも可)。
またシフトノブの位置をタイプR同等にして操作のしやすさを向上させ、シフトフィールはタイプR同等の質感の高いものとすることで、シフトチェンジの楽しさを享受できるようになっています。
足回りでは、車高を5mmローダウンした上でサスペンションのスプリングやスタビライザーの剛性を高め、ダンパーは微低速の応答性をアップ。
フロントではコンプライアンスブッシュをソリッドラバーに置き換え、ステアリングのトーションバーレートも高めるなど、軽快で一体感のあるハンドリングと旋回フィールを実現しました。
そしてブレーキはフロントを1インチ大径化。ブレーキ踏力の設定も最適化することで、ブレーキ性能とコントロール性を向上し、こちらも思い通りに操ることができるものとなっているのです。
さらに、好みのドライブフィールを楽しむことができるドライブモードスイッチを採用し、「ECON」、「NORMAL」、「SPORT」のほか、エンジン、ステアリング、メーター表示をそれぞれ自分好みに設定することができる「Individual」が追加された点もトピックと言えるでしょう。
このようにパッと見はそこまで変化のないようにも見えるシビックRSですが、実はかなり内部まで手の入った、まさしく“ツウ好み”のモデルに仕上がっているようで、発売が楽しみなモデルであることは間違いなさそうです。