「モントレーカーウィーク2024」にて、マセラティは新型「GT2ストラダーレ」が世界初公開しました。どのようなクルマなのでしょうか。
■「GT2ストラダーレ」初公開
2024年8月16日、マセラティは「モントレーカーウィーク2024」にて、新型「GT2ストラダーレ」を世界初公開しました。
マセラティは、イタリアのモデナに本拠をおく、高級自動車ブランド。
その歴史は1914年にさかのぼり、当時、鉄道機関士の息子だったアルフィエーリ・マセラティ、エットーレ・マセラティ、エルネスト・マセラティの兄弟3人が自動車工房「ソシエータ・アノニーマ・オフィチーネ・アルフィエーリ・マセラティ」を立ち上げたことから始まります。
当初はスポーツカーのチューンアップをおこなうワークショップでしたが、優秀なドライバーやメカニックであり、モータースポーツ好きでもあった彼らは、やがて自分たちでクルマを作りはじめます。
彼らが作ったスポーツカーはレースで優秀な成績をのこし、レーシングカーメーカーとして有名になったのでした。
しかし、経営に苦戦した結果、経営権を実業家のアドルフ・オルシに譲渡することになり、乗用車の製造販売に着手。
一時的には成功したもののやはり安定せず、「シトロエン」や「プジョー」の傘下を転々としたのち、現在は「フィアット」の傘下に入り、高級車メーカーとして世界中にファンを獲得しています。
今回公開された新型マセラティGT2ストラダーレは、そんなマセラティの最新モデルです。
おなじくマセラティのレーシングカーである「GT2」の公道走行バージョンという形で、そのベース車となっているスーパースポーツカー「MC20」の技術を融合させ、さらに進化を遂げたクルマとなっています。
エクステリアは、拡大された吸気口、フロントフードとホイールアーチ上の通気口、ボルトで固定されたGT2ウィングなど、レーシングカーのGT2から多くのデザインを継承。
リアウィングからフロントフードのフラップまで、カーボンファイバーがふんだんに使われており、マセラティらしい美しさを重視しています。
インテリアは、やはりGT2からレーシングカーらしさを継承していて、シート表皮にはイタリアのハイテク高級素材であるアルカンターラを使用、カーボン製モノコックのレーシングシートは、GT2ストラダーレ専用の設計となっており、フォームエンド付きの二重シェルカーボンファイバー製で、体格にあわせて2つのサイズが用意されています。
オプションでシートの後ろにカバーを装着することで、4点式シートベルトにすることも可能です。
ハンドルはベース車であるMC20よりもグリップが太くなり、トップ部分にはLEDインジケーターを装備。
全体的にスイッチ類が少なく、ほぼすべてがドライバーの手の届く位置にあるのも特徴です。
パワートレインは、「ネットゥーノ」と呼ばれる3リッターV6ツインターボエンジンを搭載。最大出力640馬力・最大トルク730Nmを発生し、0-100km/h加速は2.8秒、最高速度は325km/hとなっています。
ボディカラーはホワイト、ホワイト/ブラックのツートンカラー、ブルー/ブラックのツートンカラー、イエロー/ブラックのツートンカラーの全4色を用意。
価格や発売時期についてはまだ未発表です。
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コストパフォーマンスや利便性ではなく、スペックにこだわったクルマを作り続けているマセラティ。
新たに公開されたマセラティGT2ストラダーレも、ベース車であるMC20より馬力が10アップし、車両重量も60kg減少と、さらなる進化を遂げています。
発売時期が未定なのでいつになるかはわかりませんが、日本国内の公道を走るところもぜひ見てみたいものです。