クルマによっては、運転席の周辺に「葉っぱのマーク」が記された謎のスイッチが装備されていることがあります。これを押すと一体何が起きるのでしょうか。
■何の役に立つスイッチなの?
ホンダのクルマには、運転席の周辺に「葉っぱのマーク」と“ECON”の文字が記された謎のスイッチが装備されています。
このスイッチを押すと一体何が起きるのでしょうか。
これは「ECONボタン」というスイッチで、クルマの「ECONモード」をONにする役割を持っています。
ECONモードとは、「自動的にエネルギー効率を抑えて燃費を向上させてくれる」という機能です。
例えばアクセルペダルを踏んだ際には、エンジン効率が最も良い状態になるように調節したり、エアコン作動時には、コンプレッサーの働きを制御してエネルギー消費を抑えます。
またハイブリッドカーの場合は、ECONモード時に「EV走行に切り替わりやすい・維持しやすい」という違いもあり、多少ラフなアクセル操作でもEVの状態を維持してくれるため、燃費向上につながるとしています。
実際に筆者のクルマにある「ECONスイッチ」を押してみると、通常時と比べて走り出しが穏やかになり、低速時にはEVに切り替わりやすく変わりました。
またエアコンの風量も、通常時と比較して控えめなりました。
そのため、高速道路の合流など加速力が必要なシーンではECONモードを解除する、あるいは夏場に車内を急速に冷やしたい場合もECONモードを解除しエアコンの風量を元に戻すなど、上手に使い分けた方が良いかもしれません。
そしてECONモードをONにすると、メーターパネル内に“緑の葉っぱのマーク”が点灯します。
ECONボタン自体ではモードのON・OFFは判断できないため、判断に困った際はメーターパネルを確認しましょう。
ちなみに、ホンダ以外のクルマにも、「ECO」と記された似たスイッチがありますが、これらも同じく燃費を向上させるモードへと切り替えるものです。
例えば日産では「ECOモード」に切り替えると、エンジンとCVTの動作を制御して燃費を向上させます。
トヨタのドライブモードセレクトスイッチが搭載されているクルマでは、エコドライブモードに切り替えることで、燃費に良い効率的な走りになるようサポートしてくれます。
このように、ホンダ車にある謎の「葉っぱマークのスイッチ」や、他社にも見られる「ECO」などの記載のあるスイッチは、エンジンやエアコンの動きを効率的にして、燃費をアップさせてくれる機能です。
環境のみならず経済的にもメリットのある機能なので、これまで使っていなかった人は、この機会に試してみてはいかがでしょうか。