2025年以降の国内導入に期待が寄せられている軽量スポーツカー、ケータハム「プロジェクトV」ですが、一体どのようなクルマなのでしょうか。
■新たな軽量スポーツカー「プロジェクトV」とは?
昨今、クルマの新型モデルが誕生する度にボディの大型化、機能の拡充、EV化による大型バッテリーの搭載などにより、車重が重くなっています。
そんななか、2023年にケータハムが軽量EVスポーツカーの「プロジェクトV」を発表し、大きな注目を集めました。
一体どのようなクルマなのでしょうか。
ケータハムは、1973年に創業されたイギリスの小型スポーツカーメーカーであり、軽量でドライビングの楽しさを追求した2ドアスポーツカー「セブン」など、独自のモデルを展開してきました。
2009年には日本のVTホールディングスの傘下となり、日本市場でも人気を博しています。
2023年、ケータハムは創業50周年を迎え、これを祝うさまざまなイベントが行われました。
そのなかでも注目されたのが、英国のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで発表された新型EVスポーツカー「プロジェクトV」です。
同車は、イタリアの名門デザインスタジオ「イタルデザイン」が手掛けたもので、EVとして最初から設計された初のケータハム車です。
ボディサイズは全長4255mm×全幅1893mm×全高1226mm、ホイールベースは2581mmとされ、カーボンファイバーとアルミニウムを組み合わせた軽量構造を採用。
これによって車体重量は1190kg以下と、同クラスのEVとしては極めて軽量なボディを目指しているといいます。
エクステリアは、シンプルでミニマルな美学が追求されており、ケータハムの伝統を引き継ぎつつも、新しい時代にふさわしいスタイリッシュなデザインが特徴です。
インテリアは前列2人乗り、後列は1人乗りといった特殊なレイアウトを基本とし、プレミアムな雰囲気が漂うデザインで、特にドライバー中心のインパネや液晶パネルを採用したメーター類は、先進性とエモーショナルなデザインが融合しています。
パワートレインは、リアアクスルに最高出力200kW(272馬力)のシングルモーターを搭載。55kWhの大容量高性能リチウムイオン電池を組み合わせ、0-100km/hの加速は4.5秒以下、最高速度は230km/hをマークします。
サスペンションは前後ダブルウィッシュボーン式で、ブレーキには大型キャリパーが採用され、スポーツ走行にも耐えうる性能が備わっています。
なお、航続距離(WLTPモード)は約400kmとされ、実用性も考慮されているのも魅力的です。
このプロジェクトVは、2024年1月に開催予定の東京オートサロンで日本初公開され、多くの来場者がブースを訪れるなど、注目を集めました。
また披露時に、ケータハムカーズ・ジャパン広報担当者は、日本国内で導入する予定を明かしており、2025年以降の登場に期待が寄せられているほか、価格は8万ポンド(約1519万6000円)以下を目指しているとし、日本のファンからの期待も高まっています。