トヨタがアジアなどで販売するSUVミニバン「ヴェロズ」。このクルマについて、さまざまな反響が集まっています。
■トヨタ「ヴェロズ」がやっぱり欲しい!
トヨタがアジアなどで販売するSUVミニバン「ヴェロズ」。このクルマの概要と、日本国内での反響を紹介します。
ヴェロズは、トヨタ自動車とダイハツ工業が共同開発した、7人乗りの小型ミニバン。
インドネシア、マレーシア、ベトナムで生産が行われ、おもに新興国市場で販売が行われています。
ヴェロズの名が初めて世界に登場したのは、2021年のこと。「アバンザ」というクルマの上位モデルとして、インドネシアで販売が開始しました。
インドネシアにおける「DNGA」(ダイハツ工業のクルマ作りの新たな方針)を採用した、第2弾のクルマです。
特長としては、アバンザにくらべて室内の長さが広くなったことと、駆動方式が前輪駆動であること。
トランスミッションに従来の5MTに加えて「D-CVT」が採用されたこと、タイヤが大きくなってスポーティなデザインになったことが挙げられます。
日本のミニバンと違って、リアドアがスライドドアではなく、外側に向かって開くヒンジドアであることもポイントです。
そんな経緯を持つヴェロズのボディサイズは、全長4475mm×全幅1750mm×全高1700mm、ホイールベースは2750mm。
エクステリアは、直線を多く取り入れたタフなデザインとなっており、大型の六角形グリルや、シャープなLEDヘッドライトが特徴。
リア部分には、トヨタのエンブレムをつらぬくように、横一文字のテールランプが走っています。
インテリアは、ブラックとホワイトのツートンカラーを採用。デザインはシンプルでありながら、3列シートは前席から2・3・2のレイアウトで、さまざまなシートアレンジを可能にし、ファミリーカーとしての利便性を高めました。
パワートレインは、1.5リッター直列4気筒エンジンを搭載。トランスミッションのD-CVTと組み合わせることにより、最大出力105馬力・最大トルク138Nmを発生します。
先進安全装備として、サイド・カーテンエアバッグやブラインドスポットモニター、リアクロストラフィックアラートなどを標準装備。
上級グレードには衝突被害軽減ブレーキ、車線逸脱防止機能、パノラミックビューモニターなども搭載済みです。
ボディカラーや価格は国によって異なりますが、たとえばフィリピンだと4色から選択可能で、価格は日本円にして約290万円での販売されています。
このような特徴を持つヴェロズには、さまざまな反響が集まっています。
まず多く見られるのが、「かっこいい」というルックスを称賛する声。
角張っていてややゴツい印象を受けるエクステリアを、気に入っている人が多いようです。
つづいて、「早く日本で売って」「ヴェロズ X-URBANが日本で発売されたら本気で検討したい」という、日本での発売を望む声。
ヴェロズ X-URBANというのは、先日タイのモーターショー「タイ・モーター・エクスポ2023」で公開された特別車で、具体的なモデルを指定して購入を希望する声が見られました。
次いで多いのは、「安くて大きくて良い」「室内が広くていい感じ」「3列シートなのがいい」と、車体の大きさ、車内空間の広さを褒める声。
ボディサイズは日本のアルファードなどの大型ミニバンとくらべると小さいですが、適度な広さに感じるユーザーも多いことがわかります。
「RAV4を3列シートにしてほしいと思ってたけど、もうこれでいいじゃん、日本で出してくれ」と、他の車種の代用モデルとしての発売を望む声もあり、SUVの購入を検討している層から見ても気になるクルマであるようです。
めずらしい声としては、「車高を低くして、内外装と居住性を改良したら、タクシーはこれでいいのでは」という、市販車ではなくタクシーとしての利用を提案するものも見られます。
そのほか、「今後はこういうミニバンとSUVのクロスオーバーが流行ると思う」という、先を予想する声や、「見た目も中身もライズだけどめっちゃ良い」と、トヨタ車の別の車種と似ている点を指摘しながら気に入っている様子など、海外のクルマでありながら日本国内でも好意的な意見を持っているユーザーが非常に多いです。
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7人乗りの小型ミニバンという、日本のトヨタ車でたとえると「シエンタ」のような立ち位置の、ヴェロズ。
おなじようなサイズ感のミニバンが日本にあまりないことから、適度な大きさに感じて欲しくなるユーザーが少なからずいることがわかりました。
ミニバンを検討する層と、SUVを検討する層の両方に需要のあるこのクルマが、日本で売られる展開があることに期待します。