小型本格四輪駆動車の定番として長年親しまれるスズキ「ジムニー」ですが、今後「新型モデル」が登場する可能性があります。SNSなどでは賛否があるようですが、一体どのようなモデルなのでしょうか。
■新型「ジムニー」次はEVか? 「重そう」懸念の声も
スズキ「ジムニー」は1970年の登場以来、小型本格四輪駆動車を代表するモデルとして長らくラインナップされていますが、今後「新型モデル」が登場するかもしれません。
これに対して、SNSなどにはさまざまなコメントが投稿されています。
ジムニーは軽自動車サイズのコンパクトなボディに、ラダーフレームや副変速機付きの本格的な4WDシステムを採用した特徴を持つ小型四輪駆動車です。
エンジンとボディサイズを拡大したモデルも用意され、欧州も含め海外でも展開されています。
現行型は2018年に登場した4代目で、丸形ヘッドライトにスクエアなボディデザインが採用されるなど、原点回帰したようなスタイリングとなっています。
発売直後から多数の受注を獲得し、発売から5年以上が経過した現在でも長い納車待ちが続く人気モデルです。
2023年1月にインドで開催された「オートエキスポ2023」では、後部にリアドアが追加された新型「ジムニー5ドア」が登場。
ジムニーファンが長らく待ち望んだ利便性の高いロングモデルということもあり、注目を集めたことが記憶に新しいところ。
インドでの発売後はアフリカや南米、オセアニア地域などでも展開されていますが、日本への投入は明らかにされておらず、多くのジムニーユーザーが登場を期待しています。
一方で、ジムニー5ドアとは異なる別タイプのジムニーに関して、その登場を示唆する発表がすでになされています。
オートエキスポ2023が開催された同月、スズキは2030年度に向けた成長戦略を発表しました。
そのなかで、2050年に日本と欧州で、2070年にインドでそれぞれカーボンニュートラル(CN)の達成を目指すとしており、各地域における目標達成の取り組みとして、それぞれの地域に投入する新モデルの概要が示されています。
その資料には、今後投入予定の新型車として、各モデルの特徴がリアルに描かれたシルエットが添付されました。
なかでもひときわ存在感を放っていたのが、欧州市場でのEVです。
2024年度の新型BEV初投入を皮切りに、SUVやBセグメントなどにEVラインナップを拡充、2030年度までに5モデルを展開するとしています。
パワートレイン比率はHEV:BEVで20:80とし、バッテリーEVとして、SUV4タイプと「ワゴンR」のようなハイトワゴンタイプのシルエットが示されました。
このSUVのうちの1台には、「角張ったスタイリング」やアイコニックな「5スロットグリル」などの特徴が強調されていることから、この画像が投入モデルを示すのであれば小型本格四輪駆動車「ジムニー」のEVモデルと推察ができます。
さらに、2024年7月には「10年先を見据えた技術戦略」を発表し、CNを実現するための具体的な取り組み内容を明らかにしました。
このなかで「バッテリーリーンなBEV(バッテリーEV)/HEV(ハイブリッドEV)」は、軽量で小さなクルマを、必要なぶんだけ最小限(リーン)なバッテリーおよびモーターで駆動することがCNにつながるといいます。
発表会では実際に開発中だという新型モーターが披露され、フロントに搭載することを前提としていると説明しました。
ドライブシャフトをつなげることで、後輪駆動にすることも4WDにすることも可能だといいます。
さらに、どのような形で搭載されるかは未定としつつも、電動化されたEVのジムニーなども検討していることに初めて言及したのです。
現在のところ、「ジムニーEV」に関して登場時期などを含めた詳細な情報は一切アナウンスされていません。
しかし、欧州においては走破性能を担保したEVの本格四輪駆動モデルが登場しているように、電動化の流れが拡大しています。
長年ラインナップされてきたジムニーもこうした流れに逆らうのではなく、これまでの発表会で示されたような、新たにEVとしての機能をもたせたモデルの登場が期待されます。
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ジムニーのEVモデルについて、SNSなどでは「EVジムニー楽しみ」「日本市場への投入はいつ?」など、日本での発売に期待するコメントが多くみられました。
その一方で、「これからの時代はジムニーもEVなのか」「軽さがジムニーのよさなのに、EVジムニーは重そう」といった、従来のジムニーとの変化を気にするコメントも投稿されています。