新興EV(電気自動車)メーカー「カルマオートモーティブ」は、「モントレーカーウィーク2024」で、「スーパークーペ」を標榜する新型EV「KAVEYA」を実車公開しました。どのようなモデルなのでしょうか。
■NSXデザインな新型「KAVEYA」とは?
アメリカを本拠とする新興EV(電気自動車)メーカー「カルマオートモーティブ(以下カルマ)」は、カリフォルニア州で開催されたイベント「モントレーカーウィーク2024」(会期8月9日〜18日)で、「スーパークーペ」を標榜する新型EV「KAVEYA(以下カヴェヤ)」を実車公開しました。
カルマは、高性能EV「カルマ」を製造・販売していたフィスカーオートモーティブの資産を中国・万向集団が競売で落札し、再生を図る形で2014年に設立されました。
今回実車公開されたカヴェヤは、2026年に発売予定のハイパースポーツEVです。アルミニウムスペースフレーム構造を採用し、モーターの最高出力は1000hp以上、0-60mph(約100km/h)加速は3.0秒以下になると推定されています。
上下開閉式のバタフライドアを採用したボディはカーボンファイバー製で、全長4767mm×全幅2002mm×全高1255mm、ホイールベース2718mm、車両重量2400kgです。
デザインは、2017年にアキュラ「NSX」のモデルチェンジを指揮した経験を持つミシェル・クリステンセン氏率いるチームが担当したといいます。
スタイリングは非常に洗練されており、ヘッドライト、ワイパー、リアウイングは「ステルス」(隠密)設計となっています。
具体的には、ヘッドライトの前面にはシャッターが設けられ、点灯時にシャッターが開く仕組みです。ワイパーも同様で、未使用時はシャッターに覆われ、使用時にシャッターが開きます。
リアウイングは収納式になっており、必要に応じてせり上がります。自動で上下に動く機構自体は珍しくありませんが、左右にも“羽を広げる”のがユニークなポイントです。
コックピットは、長方形のステアリングが印象的です。エクステリア同様にすっきりしたデザインで、ディスプレイは必要なときに必要な情報だけを表示する仕組み。運転に集中できる環境となっています。価格は30万ドル(約4400万円)になる見込みです。
なお、カルマはモントレーカーウィーク2024の会期中、ソフトウェア設計の分野で半導体大手のインテルと提携すると発表しました。
車両システム全体をひとつの統合されたシステムとして捉える「SDVA」(ソフトウェア定義車両アーキテクチャー)を共同開発し、カヴェヤを皮切りに次世代モデルに採用する考えです。これにより、省エネ、高効率、ECUの総数削減につながるとしています。