2024年8月13日、トヨタの米国法人は、新たな2025年型の「セコイア」を発表しました。全長は約5.3m、全幅は2mを超える巨大なボディを持つ同車ですが、”日本ではなかなか見られない”理由とは何なのでしょうか。
■デカっ! トヨタ新型「セコイア」はなぜ日本にないのか
日本では相変わらずの高い人気を誇るクロスオーバーSUVですが、日本のメーカーのモデルであっても日本で販売されていないクロスオーバーSUVは複数存在しています。
その中でもトヨタが北米市場向けにリリースしている「セコイア」は、日本車として初めてアメリカのフルサイズSUVクラスに投入されたモデルとなっており、その高い信頼性も相まって高い人気を誇る1台。
2024年8月13日には新たな2025年モデルの詳細が明らかとなりました。
セコイアは初代モデルが2000年にリリース。当時の「ランドクルーザー(100系)」を余裕で上回るボディサイズは、アメリカ車の同クラスの車両に匹敵するもので、まさにフルサイズSUVといった威風堂々としたもの。
さらにトヨタの信頼性も相まって、瞬く間に人気車種の仲間入りとなったのでした。
現在販売中の3代目セコイアは、初代よりもさらにボディサイズが大きくなり、全長は約5.3m、全幅も2m超。プラットフォームはランドクルーザー(300系)などにも使用されるTNGAに基づくGA-Fプラットフォームを使用しています。
心臓部には旧型よりも排気量が縮小された3.4リッターのV型6気筒エンジンが搭載されますが、ツインターボ化及びハイブリッド化がなされ、326kW/790N・mという旧型を大きく上回る出力を発生します。
そんなセコイアの2025年モデルには新たに新技術の牽引用のテクノロジーパッケージを搭載。
アメリカではモーターホームなどをピックアップトラックや大型SUVで牽引してレジャーを楽しむことが一般的であり、牽引時の安心感は重要な要素となっているのです。
新型セコイアでは、ワイヤレストレーラーカメラシステムを採用。
充電しペアリングしたWi-Fiカメラをトレーラー後部に取り付けるだけで、カメラ映像をデジタルバックミラー、もしくはマルチメディアスクリーンにシームレスに流すことができる、視認性の向上に寄与するもの。
これ以外にも牽引した状態でバックを支援するトレーラーバックアップガイドや、バック時にトレーラーを真っ直ぐに保つためのステアリング制御をアシストするストレートパスアシストなども備わっています。
それ以外ではフロントシートにマッサージシートを導入したほか、新グレードとしてテキサスにインスピレーションを得た「1794エディション」を設定。
これは1794年、現在のセコイア生産工場の土地に牧場が設立されたことに敬意を払ったグレードで、本物のアメリカンウォールナットのインテリアパネルやレザーシート、専用のエンブレムなどが備わる特別なものとなっています。
そんなセコイアですが、その大きなボディサイズも相まって日本での正規販売はなされていませんが、一部の輸入業者によって並行輸入された個体が販売されていました。
しかし、新型セコイアはハイブリッドモデルとなったことで、駆動用バッテリーなどの安全確認が必要となったことで日本での登録が非常に難しい状態となっているのが現状。
検査にかかる莫大な費用を払うことができるか、純ガソリンエンジンモデルの追加がなされるか、日本でも同等の車種が販売されればまだ可能性はありますが、現実問題としてはなかなか厳しいというのが現実でしょう。