スズキ「スペーシア」といえば、人気の軽スーパーハイトワゴンですが、同シリーズのひとつに「軽商用車」がラインナップされています。どのようなモデルなのでしょうか。
■「スペーシア」に商用車があった!?
スズキ「スペーシア」は、軽自動車のスーパーハイトワゴンとして人気のモデルです。
2023年11月にフルモデルチェンジをおこない、3代目モデルが登場。
従来の使い勝手の良さや親しみやすいスタイリングはそのままに、デザインを一新したほか、安全装備の強化と居住性の向上、燃費の向上を図りました。
通常モデルの「スペーシア」とエアロモデルの「スペーシア カスタム」がラインナップしており、さらに2024年秋にSUVモデルの「スペーシア ギア」も全面刷新して発売される予定です。
そんな現行スペーシアですが、実は先代モデルが新車として購入できます。それが「スペーシア ベース」です。
スペーシア ベースは2022年8月26日に発売された軽商用車。2代目スペーシアのデザインや快適性をそなえつつ、軽商用車の積載性や広い荷室を融合した、新ジャンルのモデルとして誕生しました。
コンセプトは「遊びに仕事に空間自由自在。新しい使い方を実現する軽商用バン」とし、様々なシーンで使用されることを想定しています。
室内は、乗り降りしやすいシート高や乗り心地の良いフロントシートで快適な前席と、隙間のないフルフラットなフロアと低く設定した荷室開口地上高によって、使いやすく荷物が出し入れしやすい荷室空間に分けられ、使い勝手の良い空間を実現。
マルチボードを使って室内を自由にアレンジすることもでき、車中泊やワーケーションなど、好みに応じて使えるクルマに仕立てられました。
オーバーヘッドシェルフやリヤクォーターポケット、フロアコンソールトレーといった数々の収納スペースが設置されたほか、ユーティリティーナットやLEDルームランプ、運転席&助手席シートヒーター、助手席シートバックテーブル、防汚タイプラゲッジフロア、USB電源ソケット(Type-A/Type-C)を装備するなど、実用性の高さもスペーシア ベースの魅力のひとつとなっています。
デザインも注目されるポイントで、大型のフロントグリルやドアハンドル、ドアミラー、バックドアガーニッシュなどの加飾をブラックで統一することで、重厚感を強調。
リヤクォーターパネルやチェッカープレートをモチーフとした専用エンブレムを採用するなど、“ギア感”を演出しました。
さらに、スペーシア ベースは、4ナンバー登録の軽商用車であることがほかのスペーシアシリーズとは異なる点です。
すでにスズキには仕事で使う軽商用バンの「エブリイ」がありますが、スペーシアベースは主に“一般ユーザー向けの商用車”として開発されたこともあり、運転席と助手席はスペーシアと同様に快適で、装備も充実させました。
そして、ボディの後部は軽商用車の造りにすることで、荷室の積載性や作業性も高めており、アウトドアや車中泊、釣りなどの秘密基地(ベース)として、乗用車的な使い方をしたいという人には最適なモデルだといえるでしょう。
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なお、ほかのスペーシアシリーズは新型へと移行していますが、スペーシア ベースは発売から2年しか経っておらず、当面のあいだ新型モデルは発売されないようです。