2024年1月の「東京オートサロン2024」で展示されていたトヨタ「2000GT」のレプリカモデル「ロッキー2000GT」とは、一体どのようなクルマなのでしょうか。
■現代に蘇った名車「ロッキー2000GT」とは?
トヨタ「2000GT」は、1967年から1970年の間に生産され、わずか337台しか製造されなかったことから、「幻の名車」としてその存在は特別なものとなっています。
生産終了から約60年が経過した現在でも、2000GTは世界中のクルマ愛好家やコレクターの間で高い評価を受けており、その希少性と美しいデザインから、オークションなどで高額取引されることも少なくありません。
しかし、オリジナルの2000GTの入手が難しい現状の中、その魅力を再現したレプリカモデルも注目を集めています。
2024年1月に開催された東京オートサロン2024に、「ロッキー2000GT」が展示され、話題となりました。
このロッキー2000GTは、トヨタ2000GTの魅力を忠実に再現するだけでなく、現代の技術を取り入れて進化したモデルです。
ロッキー2000GTの製作は、本家2000GTの開発者である細谷四方洋氏の監修を受けつつ、ロッキーオートが1から設計を行いました。
ボディデザインはオリジナルの2000GTに忠実でありながら、現代的なアプローチが施されています。
また、エンジンにはBMWの「3シリーズ」で使用されていた2リッター6気筒24バルブエンジンが搭載されており、パワーと信頼性を兼ね備えたものとなっています。
このように、オリジナルの持つ美しさを損なうことなく、現代の道路環境に適したクルマとして再構築されています。
ロッキー2000GTはレプリカでありながらも、エアコンやパワーステアリングなどの快適装備が標準で装備されており、日常使いでも問題なく楽しめる仕様です。
これにより、2000GTのクラシカルなスタイルと現代の快適性が融合し、あたかも2000GTが令和の時代に復活したかのような印象を与えます。
ロッキーオートの担当者によると、このプロジェクトのコンセプトは、オリジナルの2000GTが持つ魅力をそのままに、5ナンバーサイズに収めることへの強いこだわりがあったといいます。
また、ロッキー2000GTの細部に至るまでのこだわりも特筆すべきポイントです。例えば、内装の木目パネルには本物のローズウッドが使用され、オリジナルの2000GTの雰囲気を忠実に再現しています。
このようなディテールへの配慮は、過去に製作した「ロッキー3000GT」からの経験が活かされており、車全体にわたる品質の高さが感じられます。
なお展示時点では4速ATのみの設定としていましたが、5速MTでの販売も可能とのことで、さらに多くの顧客のニーズに応えることができるでしょう。
そのほか、会場にはロッキー2000GTのオープンモデルも展示されていました。
価格(消費税・諸費用込み)は、クーペ仕様が3000万円、オープン仕様が3330万円です。
このように、ロッキー2000GTはただのレプリカに留まらず、オリジナルの魅力を現代に蘇らせる新たな名車として、多くの人々の心を掴んだことでしょう。