2024年9月4日、日産の中東法人は、新型「パトロール」を世界初公開しました。どのようなモデルなのでしょうか。
■14年ぶり全面刷新! 新型「パトロール」登場
2024年9月4日、日産の中東法人は、14年ぶりにフルモデルチェンジを遂げた新型「パトロール」を世界初公開しました。
パトロールは、1951年に初代モデルが誕生した本格SUV。世界中で展開されており、耐久性や、信頼性、安全性、全地形対応性能などが人気を博しています。
日本国内でもかつては「サファリ」という名前で販売されていましたが、2007年に販売が終了。現行モデルとなる6代目は、中東やアフリカ、オーストラリアなどで販売される海外専売モデルとなっています。
そして今回、6代目登場の2010年以来、14年ぶりとなるフルモデルチェンジを遂げた新型パトロールが世界初公開されました。
新型パトロールについて、日産で社長兼CEOを務める内田 誠氏はアラブ首長国連邦アブダビで開催された発表イベントに登壇し、次のように述べました。
「新型パトロールは、今まで培ってきたレガシーを受け継ぎつつ、比類ないパフォーマンス、最先端の技術、そして圧倒的な存在感を融合した、SUVの在り方を再定義する大胆な飛躍を遂げたモデルです」
ボディサイズは明記されていませんが、参考までに6代目のボディサイズは、全長5315mm(牽引ヒッチ込)×全幅1995mm×全高1940mm。国内で販売されている車種と比較するとトヨタ「ランドクルーザー」やレクサス「LX」を超える巨大なサイズ感です。
エクステリアは、あらゆる面で強靭性と耐久性を感じさせる「unbreakable(壊れることのない頑丈性)」を体現。
フロントのVモーショングリルの左右に配した印象的なC形のヘッドライトは、アダプティブ ドライビング ビーム(ADB)技術を採用し、最適な視界を確保します。
さらに、22インチの合金ホイールは路上での存在感を高めるだけでなく、優れたオフロード性能に必要なロードクリアランスも実現、その堂々とした佇まいを一層際立たせます。
インテリアは、快適さと最先端のテクノロジーが調和したデザイン。2つの14.3インチのディスプレイを配したインフォテインメントシステムはGoogle ビルトインを搭載した日産コネクト2.0を採用しています。
これにより、ナビゲーション、セキュリティ、エンターテインメントが一つのプラットフォームに統合され、ユーザーと車両の連携をよりシームレスに行えるようになるといいます。
ディスプレイには、障害物やナビゲーションのヒントをリアルタイムで投影するInvisible-to-Visible技術を採用。
「ウルトラ ワイドビュー」により視野は170度にまで拡大し、「インビジブル フードビュー」により車両の真下を透過して確認できるようになるなど、オフロードや狭いスペースでの運転を補助してくれます。
また、新たに搭載した「バイオメトリック クーリング」は、内蔵された赤外線センサーが乗員の体温を検知し、温度と風量を自動で調整して快適な車内環境を保ちます。
さらに、12個のスピーカーからなる「クリプシュプレミアムオーディオシステム」、64色から選べるアンビエント ライトシステムが、クラス最高の広さを誇る乗員空間をより快適に演出ししています。
パワートレインには、最大出力425馬力・最大トルク700Nmを発揮する新型3.5リッターV型6気筒ターボエンジンを搭載。従来のV型8気筒エンジンと比較して出力で7%、トルクは25%向上し、燃費も大幅に改善しています。
組み合わされるトランスミッションは、9速AT。駆動方式は4WDです。
サスペンションには、走行シーンによって適切な車高に調整することを可能にした「アダプティブ エアサスペンションシステム」を標準装備。
通常走行時は車高を下げることで空力性能を確保し、乗員の乗降時は更に車高を下げて乗り降りや荷物の載せ降ろしを容易にします。
ドライブモードは、標準、砂地、岩場、轍、エコ、スポーツの6つから選ぶことができます。また、日産初採用の4WDトランスファーモードインターロックシステムによりシームレスなモードの切り替えが可能となっています。
先進安全装備については、「プロパイロット」が中東地域で初めて採用されました。車速調整や車線維持に加え、ナビゲーションデータを活用してカーブやインターチェンジでの車速を自動調整する機能も備えています。
新型パトロールは、2024年11月1日からアラブ首長国連邦や、サウジアラビア、中東地域で販売開始予定。価格は6万5000米ドル(約943万円)からです。