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カーエアコンは「25度」が燃費にベスト! 高めの温度設定は逆効果!? 車内を最速で冷やす方法とは

くるまのニュース 2024年9月6日 12時30分

暑い日にクルマを運転するときにカーエアコンを使用しますが、「25度」に設定するのが燃費に最適だといいます。効率的なカーエアコンの使い方とはどのようなものなのでしょうか。

■国産車は25度、欧州車は22度がベスト!

 年々暑くなっている日本の夏において、クルマに乗っているときに、快適でありながら燃費も良いカーエアコンの設定が気になるという人も多いでしょう。
 
 一体、どのような設定が最も効率的なのでしょうか。

 夏に燃費を気にするあまり、カーエアコンの設定温度を高めにして節約しようと考える人がいるかもしれませんが、実はエアコンの温度を高めに設定しても燃費は良くなりません。

 温度を少し高めにすることで節電効果があるというのは、建物内で使う家庭用エアコンの話であり、カーエアコンでは事情が異なります。

 カーエアコンの仕組みとして、まず吸い込んだ風の除湿と冷却を行い、その空気にエンジンから発生している熱を程よく加えて“設定温度の空気”が作られるようになっています。

 もし設定温度が高いと、内気循環の場合、その室温の空気を繰り返し0度近くまで冷却することから、冷却のためのエネルギーとして燃料が使われて結果的に燃費が悪くなるのです。

 自動車部品パーツメーカーのカルソニックカンセイ(現:マレリ)はかつて、「国産車のカーエアコンは25度がおすすめである」と発表しています。

 カーエアコンの仕組みを考慮すると、国産車の場合は25度に設定するのが、燃費的にベストだといい、欧州車では22度が良いとされています。

 カーエアコンには、車内の空気を循環させる内気循環と、外の空気を取り入れる外気導入があります。

 内気循環のメリットは、冷暖房の効率が良く、排気ガスなど車外の有害な空気が入らないという点が挙げられます。

 しかし長時間内気循環で運転をすると、人の呼気により車内の二酸化炭素濃度が上がってしまい、眠気や頭痛の原因となるので注意が必要です。

 二酸化炭素の濃度としておよそ3%だと吐き気や頭痛を引き起こし、8%だと昏睡状態になるといわれています。

 ただし、セダンに4人が乗車し、内気循環でカーエアコンを作動させたとしても、二酸化炭素濃度は0.4%程度なので危険な状態になることはありませんが、快適な運転を保つためには30分に1回ほど窓を開けて換気を行ったり、外気導入に切り替えたりするのがおすすめです。

■「風がぬるい!」を解決するスイッチとは

 一方の外気導入では、車内温度を外の温度と近づけられるので、冬に起こりやすいフロントガラスの曇りを取ることができますし、二酸化炭素の濃度が上がらないので、通常時は外気導入にしておくことが推奨されています。

 しかし雨の日や霧など湿度の高い日に外気導入にすると、湿度も車内に入りジメジメすることがあり、そういうときは内気循環に切り替えましょう。

 またカーエアコンを使いこなすためには、A/CスイッチやAUTOスイッチの切り替えることもポイントです

状況によって適切な操作を行うことが大切

 A/Cスイッチは「エアコンディショニングシステム」のスイッチで、オンにするとコンプレッサーが作動し冷たい風が出て、オフにするとコンプレッサーが停止して送風モードに切り替わります。

 カーエアコンを作動させていてもA/Cスイッチがオフになっていると、ぬるい風しか出てきません。

 もしも風がぬるくなったと感じたら、A/Cスイッチがオフになっている可能性が高く、オンにすれば冷風が出てくるでしょう。

 さらに、AUTOスイッチは設定温度に合わせて風の温度や風量などを自動で調整してくれるもので、オンにしておけば快適な車内を保つことができます。

※ ※ ※

 後部座席にカーエアコンが設定されていない場合に後ろまで冷やすには、インパネ中央の吹出口を後席に向けるのが効果的です。

 運転席の右側や助手席の左側にも吹出口がありますが、後ろに冷風を流すために窓側に向けてしまうと、サイドウインドウガラスを伝って風が流れていきます。

 そのときにガラスが日差しで熱くなっていると風温が高くなってしまい、結果的にそこまで涼しくならない可能性があるのです。

 また、車内の温度が非常に高くなっている時は、窓を全開にして外気導入で数分走り、熱い空気がある程度逃げてから窓を閉めて内気循環に切り替えると、素早く車内温度を下げることができます。

 走り出さずに停車したままカーエアコンを作動させて涼しくなるのを待つのは逆に燃費に悪く、車内が暑くても走り出して車内の空気を循環させましょう。

 設定温度のおすすめは25度ですが、気温や天気などに応じて外気導入や内気循環、A/Cスイッチの切り替えなど、状況によって適切な操作を行うことが大切です。

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