いまだ復活が求められている日産の2ドアクーペ「シルビア」ですが、最新の日産デザインをまとい、現代に復活したシルビアをデジタルクリエイターが公開しています。一体どのようなデザインなのでしょうか。
■AIの再現性恐るべし!? 次期シルビアは現実となるのか
1965年、日産「シルビア」がデビュー。2002年にその歴史に幕を下ろしました。既に20年以上の時間が経過したものの、いまだに絶大な人気を誇るシルビア。
そんなシルビアについて、デジタルクリエイターのautomotive.aiが、AIを駆使して「次期シルビア」(S16型)を想起させるレンダリング(イメージCG)を公開しています。
約60年・7代に渡る歴史を紡いできたシルビア。
近年のシルビアのイメージを決定づけたのは、1988年にフルモデルチェンジが行われた5代目となる「S13型」といえるでしょう。
時代はバブル真っ只中。デートカーとして、当時絶大な人気を誇っていたホンダ「プレリュード」の牙城を切り崩すべく、スペシャルティカーとしてデビューしました。
このS13型シルビアは空前の大ヒットモデルとなります。
ノンターボエンジンの「Q’s」はスタイリッシュなデートカーとして、そしてターボ付きのエンジンを搭載するトップモデル「K’s」は“走り屋”の若者を中心に高い人気を誇ったのです。
その後、1993年には6代目となる「S14型」へとフルモデルチェンジ。全車で全幅1700mm超えの3ナンバーボディとなったものの、大型化されたボディサイズや市場ニーズなどの変化に伴い、S13型ほどの人気を獲得することはできませんでした。
そして1999年には7代目となる「S15型」へと進化。
再び5ナンバーサイズとなったほか、国産車初となるメタルトップを持つオープンモデル「ヴァリエッタ」を発売。
しかし、平成12年排ガス規制などの影響により、2002年に生産終了。
わずか3年の短命モデルとなったばかりか、S15型が現時点ではシルビアの名を冠した最後のクルマとなってしまったのです。
その後も、ヨーロッパ日産がEV化したシルビアのデザインを公開したり、2013年に開催された第43回東京モーターショーに出品された2ドアFRクーペ「IDx」が、次期シルビアを想起させると話題になったこともあります。
結果として、2024年現在に至るまで、次期シルビアがデビューするという情報は入っていません。
しかし、AIを駆使することで「未来のシルビア」を創造することができます。
こうして誕生したのが、デジタルクリエイターのautomotive.aiによる「シルビア次期型モデル(S16型)」のレンダリングなのです。
シルビア次期型モデル(S16型)のレンダリングは、8パターンが生成されています。
どこかで見覚えのあるデザインやシルエットは、R35型「GT-R」をベースとしたものと思われます。
さらに、「Vモーショングリル」を含めた、日産車特有のデザインテイストや近未来的な要素を加えた仕上がり、引き締まったテールのデザイン、ワイド&ローなシルエットは、架空のものとはいえ「これが次期シルビアのデザインなのか」という期待感を持たせる仕上がりです。
AIの技術はまだまだ発展途上といえる段階。
つまり、AIが理解できるように、そして自分のイメージするものを具現化しやすいように、作り手が合わせていく必要があります。
そこが腕の見せどころであり、automotive.aiのようなデジタルクリエイターの存在が不可欠となるのです。
automotive.aiのシルビアに対する情熱があればこそ誕生したこのレンダリング、ゆくゆくは実車として新型シルビアがデビューする日が訪れることを期待せずにはいられないデザインといえるでしょう。