幕張メッセ(千葉県)で開催の「第3回オートモーティブワールド秋」では、可愛らしいフロントマスクを持つユニークなクルマが展示されました。一体どのような特徴があるのでしょうか。
■コスパ最高の「すごい小型車」が登場!
幕張メッセ(千葉県)では2024年9月4日から9月6日まで、自動車のありとあらゆる最新技術や情報を展示する業界向けイベント「第3回オートモーティブワールド秋」が開催されています。
この会場の中で、どこかユーモラスで可愛いマスクを持った「OHKUMA-TX200」というクルマが展示されていました。
OHKUMA-TX200を展示していたのは、東京都品川区に本社を置く「アパテックモーターズ」。
同社は生産工場を持たないファブレスメーカーで、普及型EVを日本市場に展開する事業を行っています。
このOHKUMAブランドには複数のモデルが存在し、コンパクトEVのTX-200の他に、もう一回り小さくした「TM220」や、さらに小さく2人乗りでバッテリー交換も可能な「YY150」、コマーシャルバンの「LV270L」といった車両を展開しています。
そしてアパテックモーターズはファブレスメーカーということもあり、先述のように工場を持ちませんが、ゆくゆくは国内に工場を建設したいという思いもあるとのこと。
その工場の候補地としては、東日本大地震で被災した福島県の「大熊町」を検討しており、復興の手助けをしたいと考えていることから、この“OHKUMA”という名前を採用したといいます。
今回展示されたOHKUMA-TX200のボディサイズは、全長3380mm×全幅1499mm×全高1610mm。ホイールベース2440mmで、最低地上高150mm、車両重量795kgの、4名乗車のモデルです。
現在の軽自動車の規格は「全長3400mm×全幅1480mm×全高2000mm以下」となっていますので、このOHKUMA-TX200の大きさはほぼ軽自動車と言えるものですが、全幅がわずかに上回るため法規的には「普通車」扱い。
このコンパクトなボディに搭載されるバッテリーには、総電力量は16.5kWhのリチウムイオン電池を採用し、電気モーターによって最高出力34kW・最大トルク102N・mを発揮します。
また最高速度は100km/hで、満充電時の走行可能距離は約200km(NEDC)。車名のTX-200は、この走行可能距離の“200km”を意味しています。
充電については普通充電のみに対応。バッテリーも16.5kWhということから、家庭用の100V電源でも十分充電が可能であり、一晩置いておけばバッテリーは満充電になるとのこと。
このボディサイズやスペックを考えると、OHKUMA-TX200はシティユースをメインとするユーザーにはぴったりのモデルと言えるでしょう。
先述のように約200kmの走行可能距離が確保されていますので、通勤や近所のスーパーなどへの買い出しといった使い方であれば、必要にして十分です。
そんなOHKUMA-TX200のボディカラーは、「ホワイト」の他に「赤」「ピンク」「ライトグリーン」「オーシャンブルー」といったポップなカラーを多数用意。
インテリアもカラフルで、可愛らしいカラー配置を採用しています。
ステアリングはオーソドックスな3本スポークタイプですが、目の前にはデジタルディスプレイが2面用意され、様々な情報が確認できる仕組みです。
また、シフトレバーを廃して「D、N、R」と潔いボタン形式のシフトを採用しているのも、誤操作防止にも役立つかもしれません。
このOHKUMA-TX200の車両価格(消費税抜)は、199万円という驚きのプライス。
ここに補助金が加われば、相当安い価格での導入が可能になると思われます。
※ ※ ※
アパテックモーターズによると、同社の事業は基本的にはBtoBで進められており、まずは事業所や法人向けの展開を見込んでいるそうですが、BtoCでの一般ユーザー向け販売も行っていきたいとのこと。
シティユース向けの新たな車両を求めている人は、一度検討してみるのも良いかもしれません。