イギリス・ロンドンで、新型「2階建てバス」が世界初公開されました。一体どのような仕様なのでしょうか。
■90人乗れる! 2階建ての「新型車」を初公開!
2024年5月、新型「2階建てバス」がイギリスのロンドンで世界初公開されました。
一体どのような仕様となっているのでしょうか。
この新型2階建てバスを開発したBYDは、中国に本社を置き、自動車を始めとしたさまざまな事業を展開する企業。
リチウムイオン電池の製造で世界第3位、携帯電話用では世界第1位のメーカーとして知られています。
そこで長年蓄積した電池の製造ノウハウを活かして、新型電動2階建てバス「BYD BD11」を製造し、ロンドンバス博物館で公開しました。
新型BYD BD11は、2024年第3四半期にサービス開始が予定されており、まずはロンドン向けの特別設計モデルからスタート。
さらに2025年末には、地方向けに屋根を低くした2階建てモデルの導入も開始されるといいます。
そんな新型BYD BD11の注目ポイントは、「ブレードバッテリー」と、「新世代の2階建てシャーシ」を採用していること。
ブレードバッテリーは、最大532kWhの容量を持ち、優れた航続距離と性能を兼ね備えたバッテリー。
最大500kWのパンダグラフ急速充電にも対応していることから、短時間での充電が可能です。
具体的には、航続距離は最大643km以上で、0%から100%までの充電にかかる時間はわずか2時間となっています。
また、新世代の2階建てシャーシは、軽量で安定性が高く、従来のものよりレスポンスが向上。
さらに車内を広くする効果もあり、最大90人の乗客を乗せられるスペースを確保しました。
くわえてアダプティブサスペンションコントロールシステムを採用し、車体の揺れを抑えて乗り心地の向上にも注力しています。
新型BYD BD11のボディサイズは、全長10900mm×全幅2550mm×全高4300mm、ホイールベースは5440mm。
パワートレインは、最大出力204馬力のモーターを2台搭載しており、最大トルク600Nmを発生させます。
先進安全装備として、先進緊急ブレーキシステム、運転者の眠気と注意力への警告、ブラインドスポットモニタリングなどの様々な機能を装備。
公開されたモデルのボディカラーは赤でした。
この新型BYD BD11について、BYD UK コマーシャル・ビークルのマネージングディレクターであるフランク・ソープ氏は、以下のように話します。
「BYDは技術革新に注力しており、環境に配慮した公共交通機関への世界的な移行を先導しています。BYD BD11はロンドンの大気汚染を減らすうえで極めて重要な役割を果たすでしょうし、その後すぐにイギリスのより広範なカーボンニュートラルの目標を達成することになるでしょう。」
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公共交通機関の電動化が進むイギリスの道路では、すでに1800台を超えるBYDの「eバス」(電動バス)が走っており、総走行距離は1億2874万7520km以上。
1億3700万kgのCO2削減に貢献しているところでの、さらなる新型電動2階建てバスの投入に注目が集まっています。