石川県~岐阜県の新たな高規格道路となる構想路線「小松白川連絡道路」が話題になっています。いったいどのようなルートで、どのような声が上がっているのでしょうか。
■白川郷から日本海側へ短絡
石川県~岐阜県の新たな高規格道路となる構想路線「小松白川連絡道路」が話題になっています。
いったいどのようなルートで、どのような声が上がっているのでしょうか。
小松白川連絡道路は、その名のとおり石川県小松市と岐阜県白川村をつなぐものです。直線距離では50kmにも満たない近さですが、そこには急峻な「両白山地」が立ちはだかっており、道路網は限定的です。
現在、ここで両県をむすぶのは国道360号で、特に厳しい峠越え区間は有料道路「白山白川郷ホワイトロード」となっています。
白山白川郷ホワイトロードは全長33.3kmで、最高標高は1450m。麓からの標高差が約1000mにも達するスーパー林道で、ドライバーからも、走り甲斐のある峠道として親しまれています。
いっぽうで観光バスや輸送トラックなど、大型車の道路ネットワークとして活用できる道路状況ではなく、さらに土砂崩れなどで長期通行止めになることも多くなっています。
小松白川連絡道路が実現すれば、日本海側と東海北陸道を最短距離でむすぶ高規格道路として、最大70分もの時間短縮が期待されると算出されています。
ところで、事業化に至るまで、話は進んでいるのでしょうか。2024年3月に、第2回「小松白川連絡道路検討会」が開催されました。この先、山地をつらぬく長大トンネルが実現可能なのか、技術的調査が行われていく見込みです。
今後は、整備に関する基本方針が地元主体で策定され、そこから国の「計画段階評価」で概略ルートが決定されていくこととなります。
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白山白川郷ホワイトロードに代わる短絡ルートとして具体化に進んでいる小松白川連絡道路。ネット上では「こんな計画があるんだ!知らなかった」という声をはじめ「中部縦貫道や北陸道の代替区間としても使えるし、何より白山林道は高規格といえど冬季閉鎖区間だ。ここの通年通行化は悲願だろう」「個人的にこの道路が出来れば有難い。これがあれば東海方面にも行きやすくなる」など、期待する声も上がっています。
もっとも、東海北陸道では全線4車線化の事業が真っ最中。さらに岐阜県でも、福井~高山~松本をつなぐ「中部縦貫道」の工事が少しずつ進められています。「小松白川連絡道路」に予算が本格投入されていくのは、これらがある程度進捗した段階になるかもしれません。