かつてスバルに存在した「ドミンゴ」とは、一体どのようなクルマなのでしょうか。
■7人乗れて「2階建て」の「ほぼ軽自動車」!
スバルには、かつて「ドミンゴ」というクルマが存在しました。
このドミンゴとは、一体どのようなクルマだったのでしょうか。
ドミンゴは、1983年から1999年まで販売されていた、軽ワンボックスカー。
1983年に登場した初代モデルは、おなじくスバルの軽ワンボックスカーである4代目「サンバー」をベースとし、軽自動車でありながら7人乗りのワゴン車として登場しました。
小さなボディに大人数が乗れるうえに、4輪駆動のモデルもあったことから、せまい道、悪路、急な坂道を走ることにすぐれており、山間部の小規模な旅館やペンションの宿泊客送迎車としても活躍。
一方で、パワーウィンドウやパワーステアリング、集中ドアロックといった便利装備が搭載されておらず、当時でもやや時代遅れと言わざるを得ない部分が難点でした。
しかし1994年には2代目モデルが登場し、エバポレーターつきのリアクーラーや、上記のような便利装備を搭載したことで状況が一転、突如として時代に即したクルマへと変貌したのです。
その後、キャンピングカー仕様である「ドミンゴ・アラジン」が登場。
ルーフを上部に展開することで、大人1人と子ども1人が寝られるベッドが現れる、ポップアップルーフや、シャワー兼用のシンク、折りたたみ式サイドテーブルなどを搭載し、当時のオートキャンプブームに即したモデルでした。
このように、時代にあわせた変化をしてきたドミンゴではありましたが、1998年10月に軽自動車の規格が変わったことにより、7人乗りであること以外ベース車のサンバーとの違いがあまり無くなってしまい、1999年1月に販売終了となりました。
そんなドミンゴのボディサイズは、初代モデルが全長3425mm×全幅1430mm×全高1900mm、ホイールベースは1805mm。
2代目モデルが全長3525mm×全幅1415mm×全高1995mm、ホイールベースは1885mmと、初代よりも2代目のほうが横幅以外は大きくなっています。
エクステリアは。大型のバンパーや、角型の4灯式ヘッドランプが特徴的。
インテリアは、運転席と助手席のシートを回転させ、セカンドシートやサードシートと対面させることのできる、シートアレンジの便利さが特長です。
パワートレインは、1.2リッター直列3気筒EF12型エンジンを搭載し、最大出力61馬力・最大トルク96Nmを発揮します。
また当時の車両価格は、142万円から223万円でした。
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ほぼ軽自動車サイズなのに7人乗れるという、画期的なクルマだったドミンゴ。
ニーズにあわせて変化はしてきたものの、それ以上に時代の動くペースが早すぎて、約16年でモデル終了となってしまいました。
軽自動車のキャンピングカーは今でも人気であることを考えると、まったく同じというわけにはいかなくても、形を変えればこのようなクルマの需要が再び出てくることもあるかもしれません。