長い歴史を持ち、ロングノーズ&ショートデッキのスタイルが特徴の日産「フェアレディZ」。日産京都自動車大学校のカスタマイズ科の学生達はそのワゴン仕様を製作しています。どのようなモデルなのでしょうか。
■すげー! フェアレディZのワゴンを製作中!
「フェアレディZ」といえば、日産を代表するスポーツカーです。
長い歴史を持ち、ロングノーズ&ショートデッキのスタイルは現在も健在ですが、日産京都自動車大学校のカスタマイズ科の学生達はワゴン仕様を製作しています。どのようなモデルなのでしょうか。
クルマ好きが注目するイベントと言えば毎年1月に開催される「東京オートサロン」、2月に「大阪オートメッセ」が挙げられます。
これらのイベントに出展し、近年注目されているのが日産京都自動車大学校カスタマイズ科が手掛けるカスタムカーです。
過去には、レトロな「キューブ」やハコスカ顔の「ラシーン」、イタルデザイン風の「マーチ」といったモデル。
さらには「ムラーノ」に「シーマ」や「フェアレディZ」のフェイスを流用したモデルなど多岐にわたり、学生達が手掛けてきました。
そんな未来の自動車業界を担う学生が手掛けたカスタムカーは現在、2025年のイベントに向けて製作されています。
製作するのはカスタマイズ科の8期生となり、製作するのは「ステージア(M35)」をベースに「フェアレディZ(RZ34)」風に仕上げる「Z Lealia」というモデル。
そして「スカイライン(V35)」をベースに「ケンメリ」風に仕上げた「NEO SKYLINE」です。
とくにZ Lealiaは、前述の通りフェアレディZをワゴンにしたような見た目となり、キャッチコピーは「刺激と日常」だと言います。
名前の「Lealia(リーリア)」とは、英語の「Lead(率いる)」とラテン語の「Familia(家族)」から組み合わせた造語で、「家族と歩むスポーツワゴン」というコンセプトに由来しています。
Z Lealiaは、フェアレディZの流線型に近づけるためにステージアのリアフェンダー、ルーフ部分を切断し、新たに溶接・取付を行っており、このあたりのノウハウは国産旧車を得意とするRocky Autoがアドバイスしているようです。
そんなZ Lealiaについて担当する学生は次のように説明しています。
「RZ34フェアレディZのリアフェンダーは、流線型なデザインになっていますが、M35ステージアのリアフェンダーは、昔のワゴン車らしい、角ばったデザインになっています。
これでは、Zのワゴンを製作しても“Zとは言えないのでは無いか”と考え、リアフェンダーやルーフを切断することになりました。
カスタマイズ科1期生が製作車両のベースとして使用したリーフを使い、リア部を切断し、Z Lealiaのリヤフェンダー・ルーフとして使用しています。
リーフのは、流線型に近づけつつ、ワゴン車のメリットを潰さないためにZE1リーフのバックパネルが当てはまったからです。
当然、ボディ剛性が落ちるので、加工した鉄板やリーフに使われている補強板を使用し補強しています。
そして、バックパネルはZE1リーフですが、リアフェンダー・ルーフ部は、同じリーフでもZE0のものを使用しています。
この理由は、トランクエンドとコストです。
RZ34フェアレディZ は、流線型ながらもトランクエンドは、スパっと落としたデザインになっています。
このデザインに近いと感じたのが、ZE1リーフのバックパネルだったという訳です。
バックパネルだけでなく、リアフェンダーやルーフもリーフのものを使わなくてはなりません。
そうなるとコストが高くついてしまいます。そこで、カスタマイズ科1期生が製作車両に使用したZE0リーフを8期生で再び使わせていただくことになりました。
ZE0のリアフェンダー・ルーフ部にZE1のバックパネルが付くわけがないと思われるかもしれませんが、完成をお待ちいただけたらと思います」
※ ※ ※
現在、製作が進められているZ Lealia。すでにステージアの顔ではなくフェアレディZの顔が装着されており、これからステーや補強などを作り、チリや光軸を合わせていくようです。
さらにコメントにもあるようにすでにリア周りは大胆に切断されており、すでにステージアの面影はありません。
なお製作の模様は、カスタマイズ科のSNSで随時更新されていきます。