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ダイハツの斬新「4人乗り軽トラ」がスゴい! 旧車風「“丸目”ライト」に「やさしいグリーン」が超カワイイ! 屋根開きスタイルの「バスケット」は今登場して欲しい1台

くるまのニュース 2024年9月11日 18時10分

ダイハツは2009年の東京モーターショーで、斬新なスタイリングの軽トラック「バスケット」を公開していました。一体どのようなモデルなのでしょうか。

■自然と調和するライフスタイルを表現した1台

 かつて軽トラックは、農業などの商用ニーズで支持される「仕事向け」のクルマでしたが、現在ではアウトドアレジャーなどが浸透したこともあり、趣味の道具として一般ユーザーからも支持されています。
 
 しかし、ダイハツは今から15年も前の時点で、自然と調和した、オシャレで斬新な軽トラックを世界初公開していたのです。

 2009年10月24日から12日間、幕張メッセ(千葉市美浜区)で第41回「東京モーターショー2009」が開催されました。

 2009年は、金融危機に端を発した世界同時不況が電機や自動車などの輸出産業にも直撃したことで、人員削減が相次いだほか、日本航空の経営危機、GDP(国内総生産)が35年ぶりに2桁減少するなど、世界的に良いニュースは少なく、景気も良好とはいえない状態でした。

 東京モーターショー2009もこうした世界情勢の影響を受け、展示の規模や会期日程の縮小を余儀なくされました。

 その一方で「クルマを楽しむ、地球と楽しむ」というテーマのもと、電気自動車やハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、燃料電池電気自動車など、高まる環境への配慮から次世代の環境対応車の多くが世界初公開されました。

 ダイハツでは、4車種6台の参考出品車と9台の市販車などを出展。そのなかの1台が、「basket(バスケット)」でした。

 バスケットは「オープン4シーターと広々デッキで、家庭菜園等のほのぼの生活を満喫できる『スローライフビークル』」とされるオープンエアースタイルの軽トラックです。

 ボディサイズは軽規格枠に収まる全長3395mm×全幅1475mm×全高1550mmで、ホイールベースは2490mm。

 エクステリアは淡いライトモスグリーンで、自然な風合いを感じさせるやわらかなカラーとし、フロントフェイスも丸型ヘッドライトや一直線状のグリル、3本のダクトを備えるなど、シンプルな構成となっています。

 ボディサイドにはドアからリアのタイヤハウスまで3本のビードが通り、クラシカルなイメージを付与しました。

 ルーフはAピラーとBピラーを残していますが、そのほかはデッキを含めてオープンスタイルとしています。軽トラックとしてはかなり開放的なもので、デッキへのアクセスも良好です。

 テールゲートはトラックのアオリのように垂直に倒れ、荷物の出し入れも容易にできるほか、デッキはボディ同様の塗装が施され、ビードも備えることで汚れを気にせずに使うことができます。

 インテリアは麻の素材感を活かした仕立てで、インパネやステアリング中央、シートなどを同じグレージュの麻素材で統一し、自然に寄り添った、ていねいな暮らしのイメージを与えます。

 インパネ下部やドア内張りなどの一部は外板が露出しており、モスグリーンのカラーに麻素材が相まって、自然なコントラストを演出しています。

 そしてリアにもシートを設け、4人乗車を実現していますが、シートは前方に倒すことができ、デッキのスペースを拡張することが可能です。

 なお、デッキおよびリアシート上部を覆う幌も用意され、アクリル製のウインドウも備えていることから、雨天時でも気にせずに乗車できそうな構造です。

 パワートレインなどの詳細は不明ですが、駆動方式には4WDを採用していたほか、フレーム構造ではなく乗用車のような佇まいであったことから、当時の乗用モデルをベースにしたものであったと見られます。

 そんなバスケットですが、奇抜なデザインや機構を採用するコンセプトカーとしては完成度が高く、また同時に出展された3台のコンセプトカーがそれぞれ市販化されたことから、登場に期待が寄せられたものの、公開から現在に至るまで直接的な市販モデルは一切登場していません。

 しかし、15年が経過した現在、キャンプなどのアウトドアレジャー定着に加え、地方への移住や田舎暮らしといった生活スタイルも一般化。自然との調和を大切にするなかで、今バスケットが市販されれば、ひょっとしたら人気モデルになるかもしれません。

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