本格派4WDとして高い人気を誇るのがスズキ「ジムニー」です。現行モデルでは、それまでジムニーに縁がなかった女性ユーザーが増え、「ジムニー女子」なる言葉も生まれました。ジムニー女子は同車のどこに魅力を感じたのでしょうか。
■オフロード性能のことは知らなくても、ジムニーに興味津々!?
2018年、20年ぶりとなるフルモデルチェンジで、スズキ「ジムニー」がより生まれ変わりました。
現在は登場から6年が経過していますが、相変わらず高い注目度と人気を得ています。
特に現行モデルは、武骨だけど愛らしいルックスもあって、それまでジムニーに縁がなかった女性ユーザーから多くの支持を集め、「ジムニー女子」という言葉も誕生しました。
そこで、現役のジムニー女子のCさん(30代女性)に、ジムニーの魅力について聞いてみました。
「最初は、見た目がいいなと思ってビジュアル重視で選んだのですが、本格的なオフロード性能のことはあまり知りませんでした。
また、納期がかなりかかるとも聞いていたので、どうしても欲しいとまでは考えていなかったのですが、たまたまキャンセルされた1台が見つかったので即購入しました。
そんな単純な理由ですが、すでに5年も一緒にいます」
従来のジムニーは「ラダーフレーム+パートタイム4WD」という本格派クロカンとして、高いオフロード性能を望むユーザーが圧倒的でしたが、現行モデル(4代目)は快適装備&安全装備も充実し、乗用タイプと遜色ない装備が備わりました。
そしてアウトドアブームなども加味された結果、オフロードとは縁がなかった人にまで支持されるモデルとなり、Cさんのように「なんとなくいいよね」という、漠然としつつもポップな捉え方がジムニー人気の理由のひとつになっているようです。
現行モデルは、歴代よりも洗練されたとはいえ、ほかの軽自動車と比べれば、内装はシンプルな作りです。
「女子ウケ」するとは言いがたい内装ですが、逆にそのシンプルさが自分なりのカスタムをするベースとしては最適だというのです。
「もともと自分のクルマは内装にこだわりたくて、ジムニーの内装はシンプルなので、小物やパーツを装着して自分なりに仕上げています。
感覚的には、自宅の部屋の内装にこだわるのと同じ感覚ですね」(ジムニー女子 Cさん)
Cさんのジムニーは、外装に大幅な変更を行わず、タイヤ&ホイールを交換した程度。
ただしカラーリングにはこだわり、グリルやミラーなどを塗装して、インテリアカラーを統一させるカラーコーディネイトとし、カスタム感を演出しています。
「購入してから知ったのが、ジムニー用のアフターパーツの多さです。外装、足回り、内装に至るまでたくさんのパーツがあるので、選ぶだけでも楽しかったです。
こういった着せ替え感覚が楽しめるのも、現行モデルの良さだと思っています」(ジムニー女子 Cさん)
一部ではジムニー女子による“オフ会”なども開催されていたり、流行りのキャンプ場に出かけて「映え」写真を撮影するのもジムニー女子の楽しみ方だそうです。
現在のアウトドアブームや、軽自動車というコンパクトなボディがうまく作用し、熱狂的なジムニーファンとは違う「なんかいいよね」と感じた女性ファンも飛びついたと評価できそうです。
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大きな支持を得るためには、熱狂的なマニア以外のファンを増やすことが重要です。
その点ジムニーは、内外装のデザインが女性の目に留まり、新たなファンを獲得できたというわけです。
そして、ジムニーでは5ドアモデルが海外で登場しており、日本にも導入されるのではないかといわれています。
ジムニー5ドアが発売されたら、さらに多くのファンを獲得するのは間違いないでしょう。