レトロな雰囲気が魅力的な光岡自動車の「ビュートシリーズ」ですが、2023年にフルモデルチェンジし、4代目として誕生した「ビュートストーリー」はどのようなモデルなのでしょうか。
■レトロ感はそのままに、さらに進化した「ビュートストーリー」
光岡自動車(以下、光岡)から販売されている「ビュートシリーズ」。ベース車両にオリジナルの装飾、装備が施された個性的なクルマです。
大量生産では叶えられない、光岡ならではの販売車種として注目されています。
ビュートの初代モデルが発売されたのは1993年1月。ベース車両には日産「マーチ」を用いて生産し、レトロ感満載のコンパクトカーとして誕生しました。
11年ぶりにフルモデルチェンジし、2023年に誕生した現行モデルの「ビュートストーリー」は4代目にあたります。生産終了したマーチに代わりトヨタの「ヤリス」がベース車両となっています。
ビュートならではのレトロ感はそのままに、新しいベース車両を得てさらなる進化を実現しました。
ボディサイズは、全長4090mm×全幅1695mm×全高1495-1510mm。歴代のビュートシリーズと同じく、コンパクトで愛らしいサイズです。
外観は、思わず微笑んでしまうような丸みを帯びた優しいデザイン。瞳を連想させる丸いヘッドライトやハートをかたどったグリル、レトロ感あふれるホイールやバンパーなど、可愛らしくもエレガントな質感です。
内装に施された装飾は、ヤリスのテイストを活かした光岡の職人らしい味つけ。外観との統一感が感じられるレザーシートは、8つのカラーから選択可能です。
ボディカラー(全12色)とシートカラーの組み合わせは自由で、自分好みの雰囲気に仕上げられるのも嬉しいポイント。
また、ベース車両がヤリスに変わったことから装備も大きく進化しました。
2024年2月には機能のアップグレードもあり、安全装置の機能拡大やマルチインフォメーションディスプレイの大型化(8インチ)、スマートエントリー&スタートシステムの標準装備化されています。
グレードごとに、1リッターから1.5リッターのガソリン、そしてビュートシリーズ初となる1.5リッターハイブリッドもラインナップ。
外観だけでなく、実用性にもこだわりたいユーザーにとっては嬉しい設定です。
1.5リッターガソリン、1.5リッターハイブリッドの駆動方式には、FFに加え4WDも設定。寒冷地や山道への順応力も注目ポイントです。
トランスミッションには基本となるCVTの他、1.5リッターガソリンのFFには6速MT車も設定されています。
価格は、ベースグレード「10DX」の322万5200円から最上級グレード「ハイブリッドLX(E-four)」の451万円まで。販売価格としては、まさに高級車といった設定です。
しかし、ビュートストーリーでしか叶えられないオンリーワンの魅力と、進化した安全装備を考えれば納得できる価格帯ではないでしょうか。
レトロな雰囲気のクルマに乗ってみたい、人とは違うクルマに乗ってみたい。そんな方におすすめな一台といえるでしょう。