JR東日本スタートアップ株式会社は9月17日、鉄道と道路の立体交差部で車両衝突を防ぐための、新たな安全対策を発表しました。
■「高さ制限」見落としで天井衝突も
JR東日本スタートアップ株式会社は9月17日、鉄道と道路の立体交差部で車両衝突を防ぐための、新たな安全対策を発表しました。
道路が鉄道の下をくぐる、いわゆる「アンダーパス」では、頭上高さがあまり確保されていないケースもあります。
そうしたアンダーパスには「最大高さ○m」といった警告表示がありますが、それでも「自分は大丈夫だろう」と判断したり、そもそも表示を見落としたりして、トラックの荷台を橋桁や側壁へ激突させる事故が相次いでいます。
衝突事故が起きた場合、線路や鉄道施設への影響を確認するため、現場での点検作業が必要となり、そのあいだは列車の運行を止める事態にもなります。
そこで今回考案されたのが、「高輝度蓄光ユニットを貼り付けることで、ここが狭いアンダーパスであることを理解させやすくする」というものです。
これは東京都目黒区に本社を持つhumorous(ユーモラス)との共同事業で、昼間の光を蓄光材がためこみ、夜間に発光するという仕組みです。あわせて、昼間も反射材が日光を反射し、衝突を抑止するといいます。
まずは宮城県石巻市で実証実験が行われます。入口の側壁にも「<<<」のように蓄光材で誘導表示がおこなわれ、通過に際して視認性が向上しています。今後、ここでの実験成果を確認し、単純なライトによる誘導との比較など、全国展開への検証を行うとしています。