国土交通省 甲府河川国道事務所は2024年9月13日、山梨県内で整備が進む高規格道路「新山梨環状道路」について、新たに「桜井~塚原」工区で測量・地質調査を開始すると発表しました。
■甲府都市圏を囲む「新山梨環状道路」
国土交通省 甲府河川国道事務所は2024年9月13日、山梨県内で整備が進む高規格道路「新山梨環状道路」について、新たに「桜井~塚原」工区で測量・地質調査を開始すると発表しました。
新山梨環状道路は、混雑の激しい甲府市街をぐるっと迂回し、甲府盆地に沿って、中部横断道と国道20号、中央道、秩父方面の国道140号など、各放射道路をつなぐ役割を果たします。
いまや大部分で開通済みもしくは事業化済みになっています。中部横断道の南アルプスICから分岐し東進。ぐるりと反時計回りに10.6kmが開通済みになっていて、その先北上して「西関東自動車道」に直結する桜井IC、さらには西へ進路を変えた「桜井~塚原」5.5kmまでが事業化済みです。
桜井~塚原は、2024年度に事業化されたばかり。反対側でも、国道20号~中央道「甲斐JCT(仮)」~牛句(昇仙峡口)までが事業化済み。いよいよ新山梨環状道路の未事業化区間は「塚原~牛句」を残すのみとなりました。
さて今回、北部区間である桜井~塚原が、いよいよ現地測量とボーリング土質調査が始まります。
この区間は、甲府盆地北縁の山岳地帯を長大トンネルで貫いていきます。桜井JCT・塚原ICをのぞいてほぼ全区間がトンネル内で、ボーリング調査による地質把握が非常に重要になってきます。
この「北部区間」がつながれば、国道20号や中央道に対する東西バイパスが形成され、秩父方面からの交通も、中心街の渋滞に巻き込まれずに、塩尻・松本方面へ抜けていくことが可能になります。
なお国道20号へ直結する桜井ICまでの7.1km(東部区間)では、すでに橋脚が現地に出現。川を渡る部分では、すでに橋桁もかかっています。あわせて用地取得も進行中です。
この「東部区間」がつながれば、いよいよ中部横断道~西関東道が「ほぼ信号無し」で結ばれることになります。静岡~秩父~関越道の長距離ネットワークのなかで、この「甲府盆地飛ばし」ルートの完成は大きな意味を持ってきます。今後の工事進捗に注目です。