ヤマハ発動機は2024年9月26日・27日に開催の「ツーリズムEXPOジャパン2024」で、グリスロ車両「AR-07」を展示します。
■導入事例も多い小型低速モビリティ 窓&ドアもなし
ヤマハ発動機は2024年9月18日、26日・27日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催の観光/ツーリズムの展示会「ツーリズムEXPOジャパン2024」への出展概要を発表しました。
ブースでは、グリスロ車両「AR-07」が展示されます。
グリスロとは「グリーンスローモビリティ」の略称で、ヤマハがこれまで展開してきたゴルフカーの技術を活かした公道走行可能な低速小型EVです。
ゴルフカーは50年の歴史を持っており、これをベースすることで、操作性や居住性、メンテナンス性を両立。2014年からは全国で実証実験や本格投入が開始されています。
ラインナップは4人乗りの「AR-04」、5人乗りの「AR-05」、7人乗りのAR-07を用意しています。なお、AR-04は軽自動車規格、AR-05・AR-07は小型自動車規格で登録されます。
ボディサイズは全長3150-3955mm×全幅1354mm×全高1837mm、ホイールベースは2140mmまたは2940mmです。
コンパクトなボディサイズとすることで、入り組んだ市街地での住民の移動に加え、歴史的な町並みの残る狭い旧市街などでも取り回しのしやすさを確保。最小回転半径はAR-04・AR-05ではわずか3.5mとなっています。
パワートレインは113Ahのリチウムイオンバッテリーに3.5kWのDCモーターを組み合わせ、最高速度は20km/h。環境に配慮しながら、ラストワンマイルでは十分な性能を発揮します。
フロアは低床構造とすることで、高齢者や子供の乗降性を追求したほか、ドアや窓は設けないことで、観光地などの周遊用途では景色を楽しめ、車内外の人々がコミュニケーションをしやすいデザインになっています。
ボディ後部にはストレージボックスを設け、オプションでは雨などから乗員を守る布製のドアなども設定しています。
さらに、レベル2の自動運転にも対応しており、定められたルートを巡回する生活支援路線として大阪府河内長野市や広島県福山市、沖縄県北谷町などに導入されています。
なお、今回のツーリズムEXPOジャパン2024ではAR-07が展示され、導入地域での走行を疑似体験できるVRコーナ-や、「グリスロで描く未来の観光地」と題したブース前セッション(1日3回、各回10分程度)も予定しているといいます。