日産「セフィーロ」のキャッチコピー「くうねるあそぶ。」を現代解釈してつくられた「コンテンポラリー ライフスタイル ビークル」とは一体どのようなクルマでしょうか。
■スカイラインにセフィーロの「くうねるあそぶ。」を現代解釈
日産は、同社のスポーツセダン「スカイライン」に、かつて展開していた「セフィーロ」のキャッチコピーである「くうねるあそぶ。」を現代解釈してつくられたモデルを公開していました。
一体どのようなクルマなのでしょうか。
そのクルマとは「コンテンポラリー ライフスタイル ビークル」です。
キャッチコピーのもととなっているセフィーロは、かつて日産が製造・販売していた中型セダンです。
セフィーロという名称は、イタリア語で西風を意味し、風のように軽快で快適な走行をイメージさせるものでした。
初代(A31型)は、1988年から1994年まで展開。
エクステリアは、鋭角的でありながらも滑らかなラインが特徴で、非常に洗練されています。
インテリアは広々としており、快適性と高級感が追求されていました。
くわえて当時のセダンには珍しい4輪独立懸架システムを採用しており、これにより優れた乗り心地とハンドリング性能を持ちます。
また、初代には技術的な革新も多く取り入れており、電子制御サスペンションやTCS(トラクションコントロールシステム)など、先進的な技術を採用。
これにより、安全性と安定性が大幅に向上し、快適なドライブを実現しています。
そのほか高性能エンジンを備えていることから、のちにドリフト愛好者の間で人気を博します。
なかでも「くうねるあそぶ。」というキャッチフレーズとともに、井上陽水氏が「お元気ですか?」と助手席から問いかけるテレビCMは当時話題となりました。
この“くうねるあそぶ。”とは「食べる」「寝る」「遊ぶ」を意味した造語で、具体的な意味は明らかになっていませんが、日産ファンの間では「健康的な生活を意味するもの」や「有意義な人生のために必要不可欠なもの」などと考察されています。
そんなセフィーロのキャッチフレーズを現代風に解釈し、設計されたのがコンテンポラリー ライフスタイル ビークルです。
同社のスポーツセダンであるスカイラインをベースに、「ブリコラージュ」の概念を取り入れて作られ、2023年3月に公開されました。
このコンテンポラリー ライフスタイル ビークルには、スライド式サイドテーブル、フルフラットベッド、AIアシスタントなど、計29の仕掛けが搭載されており、車内で「食べる」「寝る」「遊ぶ」を快適に行えるパッケージとなっています。
昨今、アウトドアブームなどにより、車中泊やクルマで過ごすユーザーも増えているなかで、コンテンポラリー ライフスタイル ビークルのような画期的なモデルが、新しいライフスタイルビークルとして展開される日も遠くはないかもしれません。