中古車市場には「ハコスカGT-Rトラック」なる個体が存在しています。いったいどのような個体なのでしょうか。
■ありそうでなかった、ハコスカGT-Rのピックアップトラック
中古車市場に「ハコスカトラック」のような個体が流通しています。
いったいどのような個体なのでしょうか。
日産にはロングライフのモデルが数多く存在しますが、商用車として長い期間、支持を得ていたクルマに「サニートラック」があります。
初代サニートラックは1967年に誕生し、サニーをベースにしたピックアップトラックは「サニトラ」の愛称で親しまれてきました。
当時としては、比較的手頃な36万5000円という低価格と最高出力56psという高出力が話題を呼び、人気を博します。
そして、1971年から20年以上支持された2代目サニートラックは、初代以上のヒットとなります。
2代目サニートラックでは、サニーセダンB110型をベースとしボディサイズを一回り拡大。
直列4気筒OHVエンジンは1200ccまで拡大され、出力も64psまでパワーアップされました。
また、ニーズに合わせて標準ボディの他にロングボディーも登場して、ユーザーのニーズに応えます。
このような現在でも人気の高いサニートラックですが、絶大なインパクトを誇るカスタムカーが中古車情報サイトに掲載されて注目を集めています。
その個体は旧車をメインに販売する「バクヤスオート」の取り扱い車両で、1991年式のロングボディを採用、走行距離は10万1000km、ボディカラーはシルバーに再塗装となっています。
そして、最大の特徴は、フロントマスクが「スカイラインGT-R」に変更されているということです。
さらにフロントマスク以外にも手が加えられ、ダクト付きボンネットやオーバーフェンダーなど迫力のエクステリアとなっています。
オーバーフェンダーに収められているホイールは、旧車乗り御用達のロンシャン社製アルミホイールで、14インチのディープリムが採用されています。
足回りはビルシュタイン社製の車高調が組み込まれ、高い走行安定性とビジュアルの自由度を両立。
また、インテリアには運転席のみならず助手席にもレカロ社製バケットシートを採用しています。
ほかにもMOMO社製ステアリングや社外フロアマットに換装されており、後付けクーラーや社外オーディオの取り付けも行われています。
さらに今回の個体は4速MTから公認の5速MTにあえて換装することで、よりスポーツライクな走行に対応済みです。
そして、エンジン周りではソレックスキャブレターを取り付けることで、アクセルレスポンスや吸気音などのサウンド面も強化され、ハコスカのルックスに負けない走りが期待できます。
このような大掛かりなカスタムが施されたサニトラ ハコスカバージョンですが、取り扱いにいたった経緯についてバクヤスオートの担当者は以下のように話します。
「サニトラのカスタム車は多数ありますが、その中でもハコスカフェイスのハコトラは昭和の魅力を感じる面白い車両だと思い仕入れに至りました。
当時の憧れだったハコスカのフロントマスクにすることでノスタルジックな雰囲気が感じられるところがポイントだと思います」
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今回のサニトラ ハコスカバージョンは中古車情報サイトにおいて、車両本体価格370万円(税込み)にて掲載されています。
バクヤスオートでは今後もいろいろなカスタム車両を展開していく予定ですが、現在は、多忙を極めるということでカスタムにはなかなか手が回らない状態のようです。