ホンダ「シビック」のハイパフォーマンスモデル「シビック タイプR」は、2023年1月から受注停止状態が続いており、販売再開が熱望されています。一体どのようなクルマなのでしょうか。
■シビックの最高峰モデル「タイプR」とは?
2024年9月12日にホンダはマイナーチェンジした新型「シビック」を発表しました。
なかでもガソリンモデルに、スポーティさを追求した新グレード「RS」が設定され、注目を集めています。
一方で、パフォーマンスを追求した最上級モデル「シビック タイプR」は、2023年1月から受注停止となっており、常に販売再開が熱望されています。
一体どのようなクルマなのでしょうか。
シビックは1972年に初登場して以来、長い間ホンダ車ラインナップの中心を担い、世界中にもファンが多いモデルです。
現在の11代目シビックは、2021年9月に発売。
海外では4ドアセダンも展開されていますが、日本市場向けには5ドアハッチバックのみが提供されています。
11代目モデルでは、内外装のデザインが一新されたほか、ホンダ独自の「VTEC」ターボエンジンや、2モーター方式のハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載し、走行性能が大幅に向上しました。
また、先進運転支援システム「Honda Sensing」の機能も強化されています。
その後、ホンダのレーシングスピリットを色濃く反映したハイパフォーマンスモデルとして、シビックタイプRが2022年7月に登場。
5ドアハッチバックをベースに、ボディサイズは全長が45mm長く、全幅が90mm広く、全高が10mm低く設計されています。
最低地上高は125mmで、ベースモデルより10mm低くなっています。
エクステリアは、圧倒的なスピード感と美しさを両立させることを目指し、ロー&ワイドなプロポーションを強調。
冷却性能を高めるためにグリルの開口部が拡大され、リアフェンダーはボディと一体化した滑らかな形状に仕上げられています。
さらに、空力性能を向上させるサイドシルガーニッシュやリアスポイラーも装備されています。
インテリアは、赤と黒の配色でスポーティな雰囲気を演出し、インストルメントパネルは黒を基調としたデザインです。
反射を抑えた偏光ガンメタリック塗装を施すことで、運転中のノイズや反射を軽減しています。
またタイプRならではの機能として、車載ナビには「Honda LogR」という専用のデータロガーアプリが搭載されており、パフォーマンスモニターやスコアリング機能が含まれていて、車両情報の確認だけでなく、ドライビングスキルの向上にも役立ちます。
エンジンは、最高出力330馬力・最大トルク420Nmを誇る2リッターVTECターボエンジンを搭載。
パワーウエイトレシオは4.33と、初代「NSXタイプR」の4.39を上回る性能を発揮します。
トランスミッションには6速MTが採用され、エンジン回転数を自動で調整するレブマッチシステムは、特に2速から1速へのシフトダウン時にもスムーズに作動するよう進化しました。
駆動方式はFFが採用されています。
なお、価格(税込)は、499万7300円となっていますが、2023年1月に同社の公式ホームページ上で受注の一時停止を発表。
現在も受注停止しており、中古車市場では540万円台から780万円台と、新車より高値で販売されています。