ホンダは日本で「フィット」を販売していますが、海外ではより小さくて安いコンパクトカーを展開しています。一体どのようなクルマなのでしょうか。
■フィットより小さい大人気コンパクトカー「ブリオ」とは?
コンパクトカーという類でホンダは「フィット」を日本で販売しており、日本自動車販売協会連合会が発表した2024年上半期の「新車統計データ 乗用車ブランド通称名別順位」でも14位にランクインするほどの人気を博しています。
しかし海外では、日本で販売されていない車種も展開されており、なかにはフィットより小さくて安いコンパクトカーが存在します。
一体どのようなクルマなのでしょうか。
そのクルマとは、コンパクト5ドアハッチバックの「ブリオ」です。
ブリオは、2011年に初代モデルが登場して以来、アジア各国で幅広く販売されているモデルです。
なかでもインドネシア、タイ、インドなどで人気を博し、特にインドネシアでは手頃な価格と使いやすさが強みとなり、累計販売台数は50万台を超えるほどの成功を収めました。
また、2020年と2022年には、同国での年間販売台数でトップの座を獲得するという記録を打ち立て、その人気はますます高まっており、インドネシアにおける「国民車」としての地位を確立していると言っても過言ではありません。
現在販売されているブリオは、2018年に発表された2代目モデルで、2023年5月にマイナーチェンジを受けました。
このマイナーチェンジによりデザインや装備が進化し、より魅力的なコンパクトカーとして生まれ変わっています。
ボディサイズは、全長3795mm-3810mm×全幅1680mm×全高1485mmと、同社のコンパクト5ドアハッチバックであるフィット(全長3995mm-4095mm×全幅1695mm-1725mm×全高1540mm-1570mm)よりも一回り小さいサイズ感です。
このコンパクトさが、都市部での取り回しの良さや、狭い道での運転のしやすさに貢献しています。
エクステリアは、3代目フィットを彷彿させるデザインで、マイナーチェンジによりLEDヘッドライトやフォグランプ、フロントグリル、ミラーなどを新たに装備。
よりスポーティで洗練された印象を与えるようになりました。
またボディカラーのバリエーションも豊富で、全7色が展開されており、個性的なカラーリングが購入者の選択肢を広げています。
インテリアは、シンプルながらもスポーティなデザインが特徴です。
マイナーチェンジに伴い、シートのデザインが新しくなり、メータークラスターやダッシュボード、ワンプッシュイグニッション、アンビエントライトなどを新たに追加。
これらの装備により、車内の快適性や使い勝手が向上し、ドライバーにとって魅力的な空間が提供されています。
パワートレインは、最大出力90馬力・最大トルク110Nmの1.2リッター直列4気筒のガソリンエンジン「i-VTEC」を搭載。
トランスミッションは5速MTまたはCVT(無段変速機)が用意されており、ドライバーの好みに応じて選択可能です。
駆動方式はFFが採用されています。
グレードは、「サティアS」「サティアE」「RS」の3種類を設定。
インドネシア市場での販売価格は1億6790万ルピア(約159万6400円)から1億9830万ルピア(約188万2900円)となっており、手頃な価格で購入できる点もブリオの魅力の1つです。