東京~千葉を東京湾沿いにむすぶ新たな高速道路「新湾岸道路」の計画に、反響が集まっています。いったいどんな道路で、どんな声が上がっているのでしょうか。
■反響多数「新湾岸道路」計画が進行中
東京~千葉を東京湾沿いにむすぶ新たな高速道路「新湾岸道路」について、いよいよ計画が具体化していきます。
一体どこまで話が進んでいるのでしょうか。
新湾岸道路は、外環道・東関東道・首都高湾岸線が交差する千葉県市川市の「高谷JCT」からさらに東京湾側通り、千葉市蘇我や市原市をぐるっと回って館山道まで連絡します。
これが完成すれば、「京葉道路」「東関東道」のわずか2本のみが担っていた東京~千葉の膨大な交通量を分散させることができ、混雑緩和に大きな期待がかかります。
古くから「夢物語」のように捉えられていたこの構想路線が、気が付けば事業化へのプロセスをどんどん前進している状況になっています。
具体的には、事業化への最初のプロセスである「概略ルート決定」のための「計画段階評価」の段階に入っています。
計画段階評価というのは、地元アンケートなども経て、まず「ルート候補の絞り込み」そして「概略ルートの最終決定」という2段階になります。
なお、計画段階評価で概略ルートが決まれば、都市計画決定と環境アセスメントの手続きに入り、それが終われば、いよいよ国のGOサインである「事業化」を果たすこととなります。
新湾岸道路で物事が大きく動いたのは2023年6月。国や自治体、NEXCO東日本など関係者による「新湾岸道路検討会準備会」の設立です。そこで「計画段階評価を進めていく」こととなりました。
そして、いよいよプロセスの各段階で方針決定に役割を果たす「新湾岸道路有識者委員会」の第1回会議が、8月2日に行われたばかりです。
第1回会議ではひとまず初回ということで、「どうやって計画段階評価のプロセスを進めていくのか」を中心に整理が行われました。そして今後の宿題として、「新湾岸道路の周辺エリアをとりまく現状は何か」「新湾岸道路の重要性をどう整理するか」「ルート候補を絞り込むにあたって、何の要素を重視すべきか」といったことを、整理していくことが確認されました。
第2回もしくは第3回で、いよいよ最初のアンケートの準備が整うこととなります。「今の東京~千葉の交通状況にどんな課題を感じていますか」などのような質問が詳細におこなわれ、その結果から見えてきた課題や地理条件から、3案程度のルート候補が決まることになります。
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東京~千葉の「第3軸」として交通状況を大きく変化させそうな「新湾岸道路」に対し、ネット上では「できる限り早く事業化してほしいです」「渋滞が酷いところですし、湾岸なら建設の支障も少ないでしょうし、投資効果の高いルートだと思います」「はよ、作ってください!」「なるはやで通してくれ」と期待する声が見られます。
いっぽう「生きている間に完成するのか?」「完成する頃にはもう免許返納してそう」と、長くなりがちな事業期間への不安を口にする人も。
また「北千葉道路も早くして」「高速もいいけど、一般道路をもっと広くしてよ。船橋も市川も松戸もどこも渋滞だらけじゃん」と、遅れがちな千葉県内の道路行政への不満を語る人も見られました。