2024年8月16日、アキュラは、新型「インテグラ タイプS HRC プロトタイプ」を公開しました。どのようなモデルなのでしょうか、解説します。
■超カッコイイ…インテグラ タイプS HRC プロトタイプとは?
2024年8月16日、ホンダが海外市場で展開するプレミアムブランドのアキュラから、新型「インテグラ タイプS HRC プロトタイプ」なるモデルが北米市場に置いて発表されました。
「インテグラ」は日本でも知名度の高いスポーティモデルとして4世代が存在していましたが、2006年秋に生産が終了し、現在は絶版モデルとなってしまっていますが、北米市場では2022年モデルとしてアキュラブランドからその名前が復活。
メカニズム的には日本で販売されている現行型「シビック」と多くを共有しており、通常モデルの1.5リッター4気筒 VTECターボのほか、「シビックタイプR」に匹敵する320HPを発生する2リッター VTECターボエンジンを搭載する「タイプS」が設定されています。
今回発表された新型インテグラ タイプS HRC プロトタイプは、そのタイプSをベースにHRC(ホンダ レーシング コーポレーション)の技術と専門知識を投入し、ストリートとサーキット両方に重点を置いたパフォーマンスパーツの新たなラインナップの可能性を示すプロトタイプモデル。
エクステリアでは「インテグラ タイプS TCXレースカー」の空力開発から得た経験を投入したエアロパーツが備わっており、ボディカラーは「NSX」にも採用されたインディイエローパールに変更されています。
変更点はフロントバンパー、大型フロントスプリッター、クーリングダクト、大型フードベント、サイドスプリッター、調整式のカーボン製リアウイングなど多岐に渡っており、もともとスポーティなインテグラ タイプSのスタイルをよりアグレッシブなものにしています。
エンジン本体は大きく手が加えられていないものの、大型インタークーラーやツインオイルクーラー、専用排気システムなどでファインチューン。
足回りにはこちらもレーシングカーからフィードバックされたコイルスプリングや調整式のリアアンチロールバーを備え、前後のキャンバーは調整式となり、車高はノーマルから15mm下げられました。
ホイールは純正よりも外側にオフセットするサイズを持った19インチ9.5Jの鍛造アルミホイールがおごられ、タイヤは265/30ZR19サイズのピレリ「P-Zero Trofeo R」を装着。
ブレーキは標準モデルよりも1.4インチ大径化された15インチの2ピースフロントローターにブレンボ製6ポッドアルミキャリパーを装着し、フロントバンパーに設けられたダクトから走行風を取り入れて冷却性能を高められています。
そしてもっとも力を入れられているのが軽量化で、このモデルではボンネット、リアドアパネル、レカロ製バケットシートなど広範囲に渡って軽量なカーボンに置き換えられており、エアコンシステムの除去も含めて90kgほどの軽量化を実現。
さらにリアシートは撤去され、かわりにカーボンシェルフに置き換えられて4本のタイヤホイールセットを積載してサーキットへ向かうことができるようにされています。
さすがにこのままコンプリートモデルとして販売される可能性は低そうですが、アグレッシブなエアロパーツなどは人気が出そうで、インテグラの日本導入を求める声がさらに強まることは必至かもしれません。